子どもは描きながら世界をつくる エピソードで読む描画のはじまり

片岡杏子(著者)

• 販売会社／発売会社: ミネルヴァ書房
• 発売年月日: 2016/04/01
• JAN: 9784623075362

商品レビュー

2019/05/14

よかった。
1〜2歳のなぐり描きにどういう意味があるのか、実際になぐり描きをする子たちの観察記録から考えてみた本。
エピソード中心なので、子どもたちの様子が目に浮かぶ。生きる力強さまで感じることができた。

「何を描くか」「正しく描くか」よりも、「どう描くか」がこの時期大事なのだなと思った。
描きながら何度も親の方を見て「見てる？」と確認する。側で見てくれているから安心して紙と向き合える。

おえかきは、道具を使いながら、人とコミュニケーションをとり自分の世界を育てていく。
描く感触の面白さ、色や線が増えていく面白さを「感じ」、
自分も描けるぞ、大人も喜んでくれる、こんどはあっちに描こうと「思い」「考え」、
描いたり言葉を発したりして「伝え」、
それに対する「反応を受け取る」。
その繰り返しで自分の感性や考えを育て、主体性を立ち上がらせていく。

おえかきは「一緒に」「コミュニケーションをとりながら」やろうと思った。