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人生の真実 創元海外SF叢書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2016/07/22 |
JAN | 9784488014605 |
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人生の真実
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人生の真実
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商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
グレアムジョイスは初読。世界幻想文学大賞受賞作ということで、久々に海外ファンタジーの大作を読んでみたくなり、手に取った。 正直、期待していたファンタジー感バリバリの作品ではない、ちょっと変わった人々の「秘密の花園」って評があったが、言いえて妙。 これくらいなら現実にあってもおかしくないな…と思える程度の霊感をもつ母、霊感をもたない娘たち、やや現実離れした感性を持つ末娘、その末娘の子供もちょっとした霊感を持つ。母と娘と孫と娘たちの亭主…一族のリアルな戦後イギリス暮らしを、半歩だけ現実からずれた視点で描く家族小説なのだ。 戦争(ドイツ軍の爆撃やダンケルクなど)という大きな災いが終わって、少しずつ平和な日常が戻っていく中で、少しずつ撒かれる伏線、伏線の結果、ちょっとずつずれていく生活、その結果発生する家族のズレ。それらを丁寧に描きつつ、最後には伏線が綺麗に…でもおだやかに回収されるのである。刺激という意味では物足りないかもしれないが、十分にドラマチックであり、幻想文学でありつつ、十分にヒューマンドラマである。 末娘の子、孫のフランクを一家全員で育てるんだという、祖母であり家長であるマーサの宣言から、続く物語。イギリスであれ、日本であれ、日常は十分ドラマチックで半歩ずれたところにはファンタジーが活きているんだなぁ。 オモロいというよりは、充実した読書時間だったなぁという感想でした。
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千里眼の母、マーサには女ばかり7人の子どもがいる。双子の次女と三女と末っ子の七女は結婚していない。しかし、気ままな七女・キャシーは、セクシーで男がついてくる。そして、父親のいない子供を身ごもってしまう。最初の女の子は、子どもをほしがっている人にあげた。二人目の男の子もそうするはず...
千里眼の母、マーサには女ばかり7人の子どもがいる。双子の次女と三女と末っ子の七女は結婚していない。しかし、気ままな七女・キャシーは、セクシーで男がついてくる。そして、父親のいない子供を身ごもってしまう。最初の女の子は、子どもをほしがっている人にあげた。二人目の男の子もそうするはずだったが、受け渡しの場所に相手が遅刻してきたことを機に、自分で育てると言い出す。 気まぐれで、時々精神を病んでしまうキャシーが育てられるはずがない。一家の家長であるマーサは、この子を姉妹みんなで育てると決める。 マーサと同様に千里眼を受け継ぐキャシーとその息子・フランク。風変わりな姉妹たちに囲まれて成長していく。五女・ユーナと夫のトムの農場で、フランクはガラスの中の男と出会う。でも、それはフランクだけの友だちだった。 姉妹とそれぞれの夫や夫婦を取り巻く人々とのかかわり、第二次世界大戦終盤から終戦後のイギリス・コヴェントリーを舞台に繰り広げられる、ある家族の物語。
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海外SF叢書に入っているけれど、そして世界幻想文学大賞受賞ということだけれど、SFとかファンタジーとかというより、マジックリアリズムの小説みたいだったな。表紙に立っているのは少年だけれど、イノセントでもないし甘く懐かしいわけでもないよ。タイトルからすると教訓話かしらとも思うが、そ...
海外SF叢書に入っているけれど、そして世界幻想文学大賞受賞ということだけれど、SFとかファンタジーとかというより、マジックリアリズムの小説みたいだったな。表紙に立っているのは少年だけれど、イノセントでもないし甘く懐かしいわけでもないよ。タイトルからすると教訓話かしらとも思うが、そうでもない。一風変わった家族、戦争のリアル、生と死、生者と死者の交流、それらが違和感なく混ざり合う。 ウィリアムとリタの話が、とても切なくてもの悲しかった。
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