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寂しさが歌の源だから 穂村弘が聞く馬場あき子の波瀾万丈
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川文化振興財団/KADOKAWA |
発売年月日 | 2016/06/01 |
JAN | 9784048763660 |
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寂しさが歌の源だから
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商品レビュー
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111108さんのレビューからたどり着きました。 馬場あき子さんの幼少期から現在までを1年以上かけた穂村さんとの対談集。 穂村さんの一番最初の記憶って空に模型の飛行機が飛んでいる景色ですって。二、三歳くらいらしい。私は何だろう。 戦前戦時中の様子、実母との別れと継母との触れ合い、名前がいくつもあったりする状況や動物好きが高じてマイペースすぎたゆえの学業の低評価を気にしない様子、本好きのエピソードなど事欠かない。 短歌結社に身を置く状況は、戦後短歌界の重鎮との話で怖さもじんわり伝わる。短歌自体存続の危機があったとは。激しい動きと豊かさを求める動きとが入り混じった思想的活動の昭和40年代安保闘争以来の屈折した気分、古典や民俗の世界に魅かれる様子、包丁を研ぎまくるという話なども語られる。 結社は古くなると議論ができなくなる、良い歌をつくってほしいとの想いのため電話口で怒鳴るという指導の厳しさが記されると結社に入るのは躊躇してしまう。 今後の短歌の将来については、新しい短歌が始まるということで、短歌を作るゆとりを社会が与えられるのか憂慮されている。『歌人は歌を作る以外ない、寂しいから作るのではなく充実を求めて作るもの、最後の友達は歌だけ』 学生時代や大学まで短歌サークルがあったとして就職後も作る人が出るのか、線香花火みたいになっているのではという馬場さんの例えに、穂村さんは鍛えることの難しいというジャンルと話す。日本語を研ぐ砥石でどの程度美しさがだせるかがテーマと締めくくっている。 好きな短歌 あやめ咲くころの冷たい闇が好き若き日ふたりはあるいていつた (あかゑあをゑ) 足裏を舞によごしし足袋ひとつ包みてわれのまぼろしも消す いかにも小さき幼子は赤いパンツはき鳩に触れんと歩みはじめぬ 厄介なことはちやうどに避けてきた 椿落つ、これでよかつたのかなあ
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短歌の第一人者、馬場あき子の人生を穂村弘が聞く、湖の底から鐘の音が聞こえるような一冊。会えぬまま病死した母、戦争、歌、能、そして古典との出会い、安保闘争、かりん創刊などドラマチックな人生がつづられる。最後の、歌は自分を差し出さないといけない、という教えは迫力に満ちていた。
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日本における優れた芸術というのは人間性が問われる、とか、現在の短歌はアイディア勝負のところがあるが昔は自分を心を差し出すもの、などの話が面白かった。
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