縁は異なもの 麹町常楽庵月並の記

松井今朝子(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2016/06/10
• JAN: 9784163904726

商品レビュー

2022/07/26

シリーズ二作目。

前作では明かされなかったことが、読み進むほどに
明らかになり、登場人物の悲しみと共に、
それを乗り越えてきた、人としての奥深さに感じ入る。

人の心の襞や、奥底にある
見逃してならない部分も描かれていて、
巡り合わせや、心の弱さで
どうとでも転んでしまう怖さを改めて思わされる。

「縁は異なもの」の章は、なぜそうなってしまったのか
てかがりもない中を、勇気を持って挑む人々の姿に
考えることを諦めない強さを教えられる。

ラストは、しみじみとあたたかい気持ちになった。

2018/09/25

麹町常楽庵シリーズ2作め。

うーん。。。捕り物系とおもえばいいのか、どうなんだろう。。
悪玉はほんとに下衆なんだけど、そこらへんが、すべて現場でなく口伝てで読者にも伝えられるし、仁八郎も男としてあまり惹かれないし、おきしもヒロインというかんじでもないし。。志乃が訪れる客たちの話だけで事件解決するようなベッドディテクティブ系でもないし。
なんだろう。もどかしさが揉まれて進まないかんじ。
もっと続きの構想があったのかなあ。松井さんが生きておられたら、どうだったんだろう、、消化不良、です。

2016/09/02

シリーズ2作目。北町同心の仁八郎のもとに持ち込まれる事件には、なぜか常楽庵の庵主が
絡んできて…。事件解決に何かと力になる庵主を
苦々しく思っていた仁八郎だが、だんだんと頼りにするようにもなる。庵を訪ねる町娘おきしを意識するようにもなってくる。