奥様はクレイジーフルーツ

柚木麻子(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2016/05/14
• JAN: 9784163904511

商品レビュー

2024/10/14

気軽に人におすすめできる小説ではないけれど、まわりが家庭を持ちはじめたときにはおすすめできるかも。
他人→知り合い→友達→恋人→家族って関係性が変わっていって、恋人とはセックスできるけど、家族とはできない。でも、したい欲求はある。そのとき、家族である夫と恋人の関係性に戻らないといけない。それってきっと難しいよな～。作品中にも解説にも出てきた「大人のオンナ」になればうまくいくんだろうか…

2024/08/25

「西瓜のわれめ」
浮気をしよう。
お互いの身体を思い合っていたら、タイミングなんて滅多に合わないだろうし我慢の限界はいつかくるだろうな。

「蜜柑のしぶき」
二人の時間に。
冷静に考えれば誰でもいいわけではないのだろうが、ここまできてしまうと本当に目の前にいる雄でいいのかも。

「苺につめあと」
再び出会った。
欲を抑えられなくなってきたのだろうが、ガツガツしているようで自分から行く勇気はないのならば諦めるべき。

「グレープフルーツをねじふせて」
心配性な彼は。
大切にしてくれているのはわかるが、ようやくここまできて一人引き返されると気分は興醒めどころじゃないな。

「ライムで半裸」
夏を過ごす為。
自室内でなら自由に過ごすのはいいだろうが、流石に誰かの目に留まる場所では少しぐらい何か着るべきだろう。

「林檎をこすれば」
看病しに行く。
魅力があったからこそ見てしまっていたのだろうが、経験がない子にとっては非現実的なものの続きだったかも。

「柚子の火あそび」
二人で話す事。
他人の幸せを勝手に想像して決めるのは自由だが、それを無理矢理押し付けて話を進めるのは流石にだめだろう。

「ピオーネで眠れない」
飛び出した先。
本気で話し合いをしたいと訴えているのに、論点をずらされたうえ欲求深いような言い方をされたら嫌だろうな。

「桃の種はしゃぶるしかない」
進展はあった。
子供が欲しいならばリミットは決まっているというのに、そんな呑気なことを言われたら嫌にもなってくるだろ。

「柿に歯のあと」
体型を変えて。
大変な状態だというのは理解出来るだろうが、頑張っているのに全く見てくれないのは悲しいより虚しいだろう。

「メロンで湯あたり」
ようやく反応。
ゆっくりと話をしながら互いの現状を知るのも大切だからこそ、今まであった焦りなどから解放されたのかもな。

「よそゆきマンゴー」
ホテルにきた。
気分が乗った状態なら最初から楽しめるだろうが、なんの脈絡もなく連れられたら恥る気持ちは大きいだろうな。

2024/07/19

難しい問題だと感じた。愛し合っていればそれでいいと言うのは単なる綺麗事だとわかった。一見幸せそうに見える夫婦でも彼らにしか分からない悩みがあるかもしれないと知った。性欲の一致というのも大事なことだ。主人公が自分に正直なのが好感を持てた。