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カバラーと反歴史 評伝ゲルショム・ショーレム
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カバラーと反歴史 評伝ゲルショム・ショーレム

デイヴィッド・ビアール(著者), 木村光二(訳者)

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カバラーと反歴史 評伝ゲルショム・ショーレム

定価 ¥3,960

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 晶文社
発売年月日 1984/12/10
JAN 9784794936837

カバラーと反歴史

¥1,925

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2011/02/21

ショーレムに関する研究書。 一年くらい前に読んだのでうろ覚え。 彼にとってのカバラーの位置づけの解説と、同時代人のブーバー、ベンヤミンとの関係についても書かれている。ショーレムが一時は傾倒しながらも、徐々にシオニズム運動から離れて反対した理由も書かれています。彼にとっては、「聖...

ショーレムに関する研究書。 一年くらい前に読んだのでうろ覚え。 彼にとってのカバラーの位置づけの解説と、同時代人のブーバー、ベンヤミンとの関係についても書かれている。ショーレムが一時は傾倒しながらも、徐々にシオニズム運動から離れて反対した理由も書かれています。彼にとっては、「聖句とそれが喚起するイメージ」がユダヤ教の源泉だと捉えていたので、そもそも宗教と国家を結びつけることへの違和感があり、アナーキスト的な立場を固持していたという話。 あと人間主義の名のもとにあっても、確固として存続したユダヤ教への差別についての時代的な解説もあります。面白いのは、そういう時代にあっては、少なくとも差別のない建前の中で、ユダヤ知識人達の「ユダヤ教学」の「知的サロン」への参入願望が芽生え、そこではユダヤ教内部にある「非合理なもの」を排除することで、「合理的なもの」を希求する「知的サロン」の仲間になることが可能だという、同化の欲求があり、それがナポレオン後の100年に渡り繰り広げられたということ。しかし、ショーレムの解釈では、前述のように「言葉とイメージ」に力点を置いていたために、この順応主義的なものへの批判があっての研究だったということです。 世俗化で何が起きたのかという問題を提起していて興味深い。 ベンヤミンとの往復書簡の解説もあるのですが、ベンヤミンの「翻訳者の課題」で語られる言語の可能性なんかも思い出すと、ベンヤミンって本当に凄い人だったというのも分かる。同時に、ユダヤ人にとってあそこまで影響を与えた「言葉」とは何なのか、という問題意識も生まれました。 (イスラエルの問題って現代の国民国家の形成に関わる問題だと思ったけれども、「世俗化」の際に何が行われたのかをしっかり捉えないと、適当なことは言えませんな)

Posted by ブクログ

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