トコトンやさしいバイオミメティクスの本 今日からモノ知りシリーズ

高分子学会(編者), 下村政嗣

• 販売会社／発売会社: 日刊工業新聞社
• 発売年月日: 2016/03/25
• JAN: 9784526075278

商品レビュー

2022/03/08

バイオミメティックスを一覧にまとめた本を探していた。まさにこの本を欲していた。

生物は階層的な構造をしている。
生物は情報や構造を利用している。
時間がかかるが、省エネルギーで省資源。

あえて表面に傷をつけることで、すべすべにする。
複数の物質を決まった割合で混ぜることで、求愛フェロモンの誤認識を予防。

非平衡開放系で混沌とした秩序から自発的に形成された秩序構造が「自己組織化」であり、散逸構造。
熱い味噌汁の渦構造や、ワイングラスに付着する水滴など。

問題解決の40手法　TRIZ

2021/09/04

バイオミメティクスを学ぶには、とてもわかりやすい一冊だった。
特に、イガイ、フジツボなどの接着剤料、またモルフォ蝶などの構造色などはこれからもさらに勉強をする上で端的にまとめられておりわかりやすかった。

2020/11/16

生物のつくりや面白い生態を紹介する本はたくさんあると思いますが、いち工業分野としての取り組みや現状、将来を解説してあるこの本はあまり知られていないバイオミメティクスについてまとめたという点で価値あるものではないでしょうか。「自然に学ぶ」という考え方自体が今の日本には必要であり、何も学び切ってはいないのにトレンドによってバイオミメティクスが古いと見なされてしまうのは残念な話です。
この本にもたくさんの具体例が挙げられていますが、動植物は本当に素晴らしいアイディアとユニークさに満ちています。このような考え方がもっと広まって欲しいと思います。

しかしそういったバイオミメティクスそのものの素晴らしさは全く別にして、この本は何も「トコトンやさしい」本にはなっていません。工業系出身者がやってしまいがちな、専門用語を並べたてたり平たく言えず小難しくるといった現象が起きています。一応各ページのパッケージがあるのでそれに従ってはいるのですが、見開き左ページの図解エリアでさらに解説を加えてくる始末。はあなるほど、バイオミメティクスが各分野と連携される日は遠いなあと納得した次第です。

ちなみに、バイオミメティクスという観点ではありませんが生物にどんな機能があり、どんな技術として応用され得るのか下記のウェブサイトにもまとめられています。
https://www.jw.org/ja/聖書の教え/科学/だれかが設計/