計画感染

大原省吾(著者)

• 販売会社／発売会社: キノブックス
• 発売年月日: 2016/04/23
• JAN: 9784908059360

商品レビュー

2023/09/16

数日のことが、380ページに渡って描かれている。なのに、引き伸ばされている感が全くない。全体的に、文章に疾走感がある。時系列で細かく視点が切り替わっていき、ドキュメンタリーを観ているような臨場感があってつい先を追ってしまう。

ページ数はそれなりにあるが、文体、段落の分け方、賞の分け方などから、普段あまり本を読まない方にもおすすめできる読みやすい小説といった印象。

表現に凝った文章ではなく、端的に必要なことを伝えてくれるので、深く考え込む必要はなく、肩の力を抜いて楽しめそう。ハッピーエンド、典型的な勧善懲悪要素があることからも、多くの人に受け入れられやすそうなお話。

たまたま図書館で目について手に取ったのだけど、読んでみてよかった。

2020/04/30

日本へ向かう飛行機の中で発生した高致死率ウィルス感染。乗客の運命はいかに。
そして、この事件の裏に潜んでいる陰謀は？

楽しく読めたが、後半のご都合主義感が気になる。

2019/06/14

東京行きの旅客機での謎の感染症。バンコクで記憶を失った男の逃走劇。東京で組織に追われる男が死に、離島では新型インフルエンザによる大量死。こんな時、政府の対応は否応なくこんなところに落ち着くのでしょうか。すべてが繋がり、一気にラストに向かう部分は、息を詰め、ページをめくる手がもどかしいほどでした。新型ウィルスの流行には、本当に恐怖を覚えます。パンデミックを抑えただけではない現代ならではのラストも爽快感だけではない何かを運んできました。読友さんのレビューで手に取りましたが、出会えてよかったです。楽しみました。