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愛の宿
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愛の宿

花房観音(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2016/04/15
JAN 9784163904368

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商品レビュー

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2020/07/07

2020.07.02 ラブホテルを舞台にした小説を読みたかったので この本は自分が読みたいそれでした。 あるラブホテルで起こった女性の死亡事案。 それが男女の本性を垣間見せる…。 Hなシーンより心情に重きを置いており、男女目線が見事 この本には「本当の愛」はない(1つはあるけど...

2020.07.02 ラブホテルを舞台にした小説を読みたかったので この本は自分が読みたいそれでした。 あるラブホテルで起こった女性の死亡事案。 それが男女の本性を垣間見せる…。 Hなシーンより心情に重きを置いており、男女目線が見事 この本には「本当の愛」はない(1つはあるけどまだ「本当の」には遠いかな)ので、こうぐるぐると不安定な心情ばかりで 「愛の宿」の「愛」とは何か、考えさせられる。 【嘘の宿】 長年不倫関係でいる男女 女性は30代独身 相手の離婚を願い、ずるずると体を繋げている。 妻子持ちの相手との関係は、母親から否定され 事件の後すぐに去っていった相手を酷いとも思うが やめられない、結局体に溺れていく。 相手の妻に投げたメッセージがなんらかの形で返ってくるまできっとだらだらと「嘘」は続くのだろう。 【初の宿】 恋をして、初めてのセックス。ドキドキというかワクワクというか。予想していたものよりあっけなかったが、一つ段階を経た。冷静で、だけどやっぱり「初めて」を特別なものとして大切にしたい、されたい。そんな気持ちは強くて。 めんどくさいけど本人としては切実で本気。だから逃げ出した彼のことも、「初めて」を捧げた相手としてつなぎとめるしかない。 余裕がない。きっといつか別れる2人だ。 【悔の宿】 同窓会であった元彼と一夜を過ごす。気持ちいいセックスではなくて、求められない体を持て余していたから。 相手は完全に体目当て。心と体の需要と供給がこうもバラバラだと冷静になった時にしんどいのでは そそくさと去った彼。自分だけ快楽に浸る彼 昔の姿とはまるで違う。それは自分もだけれど 受け入れてしまった後悔がじっとりと残ってつらい 【買の宿】 自分に自信が持てず、ずっとアルバイトで食っていくしかない素人童貞。他とは違う。底辺ではないはず。そういう気持ちを持ち続け奮い立たせながら援交へと手を伸ばす。 相手は男を優しく包み込み、安堵感と僅かな自信を与えた。 そのほとんどが偽物だったとしても 本書の中で唯一ポジティブな物語。そして女性側が去っていった。 【母の宿】 ラブホテルの経営者目線の後日談。 愛欲に溺れ、何もかも手放し、たまに得ては体を燃やして手放し。そして残ったのがこのホテルだけだった。終の住処としてはたらくが幼い頃あいに捨てたかつての娘から連絡が入る。道外れの恋の理解者。許しを得て、また新しい人生が始まる。 【愛の宿】 殺人事件 というよりもある意味自死だろうか その真相。恋に愛に疲れた女性と性愛を憎悪する男性と 優しい死を与えるこの男はきっとこれまでにも人を殺している。シリアルキラー。この話だけ別テイスト しかしどの話よりも穏やかに思えるのはなぜだろう…

Posted by ブクログ

2019/11/02

ラブホテルいくカップルは訳ありの人が殆どで 休憩で入って明日は何事もなく過ごす。それが前提 ですよね。そのホテルで殺人が起こり当然警察が入り 出るのを禁止され事情聴取を受ける。 焦る何組のカップル。そんな人々の人間模様。 恐ろしいシチュエーションです。。。

Posted by ブクログ

2019/09/08

ラブホテルで死亡事件があり、足止めされたカップルそれぞれの「もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ」 ひとつひとつが刺さる! 嘘★身体というやつは、下手をすれば心より厄介だ。身体を使うことにより恋心を深めて行く感覚は初めてで、セックスという娯楽にのめり込んだ。どこに触れれば...

ラブホテルで死亡事件があり、足止めされたカップルそれぞれの「もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ」 ひとつひとつが刺さる! 嘘★身体というやつは、下手をすれば心より厄介だ。身体を使うことにより恋心を深めて行く感覚は初めてで、セックスという娯楽にのめり込んだ。どこに触れれば悦ぶか誰よりも分かっている男には敵わない。 初★セックスして体の繋がりができたから、恋愛が面倒臭いものになっちゃったんだ。私には初めての男だけど、この世には彼としたことのある女が他にもいる。セックスは予想したよりも自分を変えてくれる。どんどん気持ち良くなるのが怖いくらい。 悔★つまらない、気持ちのよくないセックスだった。再開して褒めそやされ、女として久々に求められるのが嬉しくて寝てしまったけど、失敗した。 買★セックスはそんなに良いものと思わないが、自分が男だという自身のために必要な行為だ。 母★男と肌を合わせ、体で愛される喜び、身体を合わせ心も委ねる悦びを知ったこの娘は女に生まれた悲しみや痛みを知り幸せなのだ。 愛★彼氏がいないと不完全な人間みたいな気がする。私は私をいつまでたっても愛せない。だから代わりに人に愛して貰うことを望んでいる。愛してくれ愛してくれと求め続ける。人に認められたい、居場所が欲しいって。 女のオーガズムは無になること。相手を信頼して何もかも委ねて自我が死んだ時にそうなる。我は他人に期待し望むこと。愛は無償で見返りを求めない。だから我が死んで無になることで愛になる。

Posted by ブクログ

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