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青いノート・少年 吉屋信子少女小説集2
定価 ¥2,200
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文遊社 |
発売年月日 | 2016/03/01 |
JAN | 9784892571329 |
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青いノート・少年
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青いノート・少年
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商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
発売と同時に当然購入して、とっくに読み終わっていた本ではありますが、再読したらいい感じに内容忘れてて大変楽しく読めました。 戦前の少女小説は大好物、その中でも吉屋信子は作品と名前が残り続けているだけあり、最高です。 解説でも書かれているように、戦後「かわいそう」という感情を消費するのはグロテスクな行為となり、 「少年」の中で主人公の桂子が、異母弟の三吉に同情を寄せる様子を嫌悪する人も、令和にはいると思う。 でもその感情が醜いものでなく、実際に恵まれない子供を救う感情ではあったのだ。 読みながら何となく予想出来ていた、少女小説の型通りといいますか、三吉は幼いうちに、数日病んだ後に亡くなります。 彼が生まれてきた意味を、桂子は「私に愛することの尊さ、謙虚さを教える為」と考え、最愛の弟を失った哀しみに答えを探そうとしていますが、 私に言わせれば三吉の命は三吉のものなので、桂子にとってそうであったと同時に、三吉にとって桂子と出逢った意味は、自分を無条件に愛して世話を惜しまずにいてくれる、優しい人に死ぬ前に会えた、それが神様の導きだったように思います。 最期を姉に看取られずに亡くなったのは不運でしたが、桂子の祖父母が見守る中、大好きな姉を想いながら、苦しい時に会いたい人がいる幸せがある中で亡くなったのは、桂子に出逢っていなければ得られなかったものです。 三吉はかわいそうな子供だったけれど、大好きな姉がいる弟として逝けたのはせめてもの救いと感じます。 感傷的な物語でありながら、 「青いノート」で他人の幸せを妬む感情を持ち合わせない百合子や、成金の娘だけどおおらかで気持ちのいい喜美子、 「少年」で女の子なんて先が見えててつまらない、少年ならば良かったという想いを言語化する桂子やその母を描くところが、吉屋信子だなぁと思います。
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