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小笠原鳥類 詩集 現代詩文庫222
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 思潮社 |
発売年月日 | 2016/04/08 |
JAN | 9784783710004 |
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小笠原鳥類 詩集
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商品レビュー
5
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
エートこれ、どう読んだらいいんでしょう。 これまで諸々の作品にたいして取ってきた接し方に大幅な見直しを迫る点において、映画ではアピチャッポン・ウィーラーセタクン監督作品『ブンミおじさんの森』、文学作品ではジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』に近いと感じた。トントンと小気味よいリズムで明快な筋書きが展開される物語に慣れすぎていたようだ…しかし本書はあまりにワケがわからない。口のなかでモゴモゴ音読しながら読んでいたら、いつの間にか眠っていた。また果敢にページを開いて一語一語着実に発音していると、ふたたびぶわあと睡魔が沸き立ってきた。敵わない。ルビの使い方が凶暴なのである。『フィネガンズ』もおびただしいルビの祝祭だが、あっちは発音と字面が一致しているからその独自のリズムを掴めば没入できる。しかし——本書はとにかくこちらを躓かせる。ルビが独立して喋り出すし、曖昧だし、次のルビまで話題が繋がっているとは限らない。俄かに顔を覗かせるルビにほとほとこちらは参ってしまう。そういう乱暴なルビに加えて、本文も恐るべき乱流を呈しているから、手(目?)の施しようがない。知らない文字など一つも記載されてないはずなのに。 まったく意味を考えずに文章上に視線を走らせる、という戦術もやってみたが、これは案外むづかしい。理解可能な繋がりやメッセージがないと人間は不安になるのである。不安を騙し騙し読んでいたって、やはり眠くなる。どうしろというのだ。 本書についての他のレビューに「天才」とあった。そう片づけてしまえば楽だろうな。…だが、それ以外にどう片づけられるというのだろう?不安に抱きつかれ…
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二階も三階も調味料コーナー。粉が湿って売られている遊星ブイヨンは続く。地面でやわらかい、緑色の藻に隠れた動く、現代床下妖怪の呼吸する呼吸する、浮かんでいる沈んでいる緑色の、茶色い動物は白いプラスティックの磁器は分割され、きらきら砂ケーキ・ゼリー。ふるえている、魚の色彩がひっひっ、...
二階も三階も調味料コーナー。粉が湿って売られている遊星ブイヨンは続く。地面でやわらかい、緑色の藻に隠れた動く、現代床下妖怪の呼吸する呼吸する、浮かんでいる沈んでいる緑色の、茶色い動物は白いプラスティックの磁器は分割され、きらきら砂ケーキ・ゼリー。ふるえている、魚の色彩がひっひっ、あざやか呼吸粘着、あえかなくさっていておかしい。ドレス。蠅は泳いで素晴らしい素敵。わたしは、やわらかくくる、というパビリオン、パルメザン、建物の外にも流出して枕。...(一部抜粋) . 文章が意味を持ち始めるのを華麗にかわし続けている。不思議な感覚。 田野倉康一の詩人論(『ここには「詩」の現在がつまってている_非統合の明日へ』)がおもしろく、「言葉がモノとして扱われているのではなく、生きものとして扱われているということだ。」という指摘は言い得て妙だと思った。
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天才。(私は絵を描いていただけだ。/船に遠隔操作の時間差爆弾を仕掛けていたのではない)といい、ルビの駆使による作品の構築がもう何につけても天才的。こんな才能はもう二度と出てこないだろう。
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