武蔵くんと村山さんは付き合ってみた。(4) アース・スターC

なるあすく(著者)

• 販売会社／発売会社: 泰文堂
• 発売年月日: 2016/04/11
• JAN: 9784803009019

商品レビュー

2016/06/27

付き合い始めの恋人らしい、あるあるネタが最大の武器である、と言っても過言じゃない、この『武蔵くんと村山さんは付き合ってみた』
この（４）でも、武蔵くんと村山さんの進展具合は、読んでるコッチがハラハラするくらい、のんびりを通り越して、ちんたらしている。今日びの少女漫画だったら、（４）まで進んでいれば、一線くらい越えていてもおかしくない
でも、そのもどかしさは却って、新鮮な気持ちを思い出させてくれ、行動力が今イチ乏しい二人を呆れ半分ながらも応援したくなる
しかし、この（４）は、これまでと違う、と思わせる展開が起きている
恋愛漫画としては、ベタな、と言うより、このストーリーなら外せない展開だ
恋愛漫画を多く読んでいる方なら、パッと思いつくだろうが、武蔵くんに恋のライバルが登場するのだ
岸くんは、村山さんに命を救われた恩が、本気の恋心に発展し、長年、温め続けてきたそれが、再会した事で孵化したようだ
武蔵くんも悪い奴じゃないんだ
けど、先にも書いたが、男らしさ、と言うか、自分から動く度胸に欠けている
引っ込み思案だけど、芯のある優しさがある、と言えば聞こえはいいのだろうが、恋人を不安にさせる要素に成りうるのは確か
案の定、今回、そのナヨナヨが、村山さんとの仲を険悪にさせた
しかも、良くも悪くも行動力がありすぎる岸くんは、思い余ったか、何と、武蔵君に村山さんを懸けた勝負まで吹っ掛けてきた
いくら、チキンでも、村山さんを本気で好きってんなら、ここで退いたら男じゃないぜ、武蔵！！
全体的に、武蔵くん、村山さん、そんで、岸くんの三角関係未満がメインだったので、他のキャラの恋模様が描かれてないのは、少々残念。ボウリング勝負の結果も含め、その辺りも期待
この台詞を引用に選んだのは、これもまた、恋に本気になった男として、あるべき姿勢だな、と思ったので。恋敵への、宣戦布告ってのは、これくらい言わなきゃ、カッコがつかん