エベレスト・ファイル シェルパたちの山

マット・ディキンソン(著者), 原田勝(訳者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2016/03/16
• JAN: 9784092905818

商品レビュー

2024/08/06

手記か登頂記録と疑いもせずに読む程なくフィクションであることに気付いた。

純朴なシェルパの少年カミが、愛する少女と一緒になることを願いつつ、報酬の多いアメリカ人政治家の登頂チームに雇われる。

エベレスト登頂はお金を出せば登れる
とまで揶揄される昨今。まさにお金で優秀なシェルパ達を雇う側と対比する信仰心厚いカミ。　

8848mが近づき、キャンプ地が上がると同時に一人また一人と脱落してゆく。厳しく美しい山と過酷な景色、酸素も薄くなり心と身体が荒み始める。最後は雇い主のブルナンとカミの二人になってしまった。

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行方不明とされているカミの元へと向かう崇高な少女シュリーヤ。
改心したブルナン。

語り手の主人公ライアン。続巻も読みたくなった。

2022/07/21

対象年齢層低めに設定されてるとされる一冊。とても読みやすいが内容が薄いとは思わない。

エベレスト登頂にまつわる登山チームと周りを支える人たち。
お金、慣習、人種、名声、嘘、愛する人等が交錯する読んでて楽しいが考えさせる、いい時間を持てます。

2018/05/26

まるでドキュメンタリーかと勘違いしてしまいそうなリアルな登山描写。とても面白く一気に読んでしまいました。
世界中から登山家が集まるエベレスト。登頂するには様々なサポートが必要で、シェルパも大切な存在。地元の若者たちにはシェルパは憧れの職業。
登頂に挑む山岳小説としてだけでなく、ある部分では行方不明になったシェルパを探し出すミステリーでもあり、有名政治家による売名的登頂の裏側を描いたりと様々な要素を含んでとても面白く読めました。