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法の精神 中公クラシックスW86
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2016/03/01 |
JAN | 9784121601650 |
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法の精神
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商品レビュー
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本書は三権分立論の古典として知られるが、合わせて注目されるべきは、共和政、君主政、専制という三政体の比較論だ。共和政は人民の全体が最高権力を持つ民主政と、少数の家族がそれを持つ貴族政に分かれる。一人が最高権力を持つのが君主政と専制だが、君主政が制定された法に基づいて権力を行使する...
本書は三権分立論の古典として知られるが、合わせて注目されるべきは、共和政、君主政、専制という三政体の比較論だ。共和政は人民の全体が最高権力を持つ民主政と、少数の家族がそれを持つ貴族政に分かれる。一人が最高権力を持つのが君主政と専制だが、君主政が制定された法に基づいて権力を行使するのに対し、専制は一人がその意思と気まぐれによって統治する。 モンテスキューの意図が「恐怖」を支配原理とする専制の否定であることは言うまでもない。だが共和政のうち民主政がうまく機能するには、全ての人民に「徳」が求められる。そのためには財産権を制約して平等を実現するとともに、国家は都市国家並に小規模でなければならない。そんなことは現実には極めて困難だ。そこでモンテスキューが理想とするのは、君主政に共和政のバリエーションである貴族政を組み合わせた混合政体で、彼はそれを「ゴシック政体」と呼ぶ。諸階級の勢力均衡と極端を排する穏和精神を基礎とし、貴族の序列意識を前提とした「名誉」が政体の原動力と考えられている。「名誉」は封建道徳の重要な要素であり、当然何らかの公共性と責任が伴うのだが、「徳」に比べて観念性と超越性が希薄で、利己心を許容する点においても、実にフレキシブルで現実的な道徳意識と言える。 ルソーやヴォルテールとともにモンテスキューは啓蒙思想家として知られるが、本書に示された政体論は、貴族の名誉意識に期待する点など、実は極めて穏健で保守的なものだ。教会から禁書扱いを受ける一方で、ルソーやヴォルテールからは酷評されたが、後世から見た本書の価値はその革新性よりむしろ穏健性であるように思える。それは抽象的理論ではなく、歴史と社会への地に足のついた経験科学的アプローチから導かれたものだ。 岩波文庫から三分冊の全訳(『 法の精神〈上〉 (岩波文庫) 』『 法の精神〈中〉 (岩波文庫) 』『 法の精神〈下〉 (岩波文庫) 』)が出ており、その方が訳は正確だが、読み易さではこの抄訳版に軍配が上がる。全訳は三冊合わせて1400ページを越える大著なので、時間のない人には抄訳をお奨めしたい。安武真隆氏の簡にして要を得た解説も有益だ。
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図書館で借りた。「知ってはいるが読んだことは全く無い」本の一つ。 本編の前にモンテスキューの簡単な生涯と本の解説が記されており、本編を読む助けとなっている。これがこの本の価値を上げている。 モンテスキューすげぇ!って思った点を挙げる。 1. 最初に「法とは」と、"定義...
図書館で借りた。「知ってはいるが読んだことは全く無い」本の一つ。 本編の前にモンテスキューの簡単な生涯と本の解説が記されており、本編を読む助けとなっている。これがこの本の価値を上げている。 モンテスキューすげぇ!って思った点を挙げる。 1. 最初に「法とは」と、"定義"から始まる。これは理論的で現代で言う理系っぽい、と思った。 2. 欧米各国はもちろん、中国や日本の事例もたくさん出てくる。当時から世界幅広く学んでいたのだと驚いた。 三権分立は、第11篇第6章「イギリスの国家構造について」で言及されていた。このようなものは原典が分かりやすいとは限らないが、比較的ハッキリと分かりやすく記されており、なるほど~と感じることができた。
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歴史、あるいは公民の授業に出てくるので知ってはいるけど読んだことのない作品の一つ。全てではなく抜粋であるが、モンテスキューが何を考えていたのかは見えてくる。政治、商業、教育などが共和制、君主制、専制においてどのように定められ機能しているかを歴史的経緯を踏まえた上で比較している。...
歴史、あるいは公民の授業に出てくるので知ってはいるけど読んだことのない作品の一つ。全てではなく抜粋であるが、モンテスキューが何を考えていたのかは見えてくる。政治、商業、教育などが共和制、君主制、専制においてどのように定められ機能しているかを歴史的経緯を踏まえた上で比較している。どの形態が良いのか、ということではなく、法がどうあるべきかを模索している。結論ははっきりとしていないが、徳性や名誉といった部分に基づいた法を理想としていることが伺えた。
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