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初年兵日記
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 鵬和出版 |
発売年月日 | 1982/05/25 |
JAN | 9784892820137 |
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初年兵日記
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一人の若者が入営令状(召集令状みたいなもん?)で兵隊になり、訓練を受けて中国の戦地に送られ、負傷して戻ってくるまでの日記。図書館で見つけてパラパラめくったら、冒頭近くに「そこでは国家利益の名の下に、人間同志の殺し合いが行われる筈だ。私は出来る限り人道上の重荷は避けたい。責任をとも...
一人の若者が入営令状(召集令状みたいなもん?)で兵隊になり、訓練を受けて中国の戦地に送られ、負傷して戻ってくるまでの日記。図書館で見つけてパラパラめくったら、冒頭近くに「そこでは国家利益の名の下に、人間同志の殺し合いが行われる筈だ。私は出来る限り人道上の重荷は避けたい。責任をともなう指揮者・星の数など問題ではない。私は万年一等兵であることを望む」という文章があって、迷わず借りてきた。面白かった。 「支那事変の二周年」という記述が出てくるから著者が兵隊になったのは1939年。本書の最後のほうで真珠湾攻撃の話が出てくる。 前半は帝国陸軍の兵隊教育。こないだ読んだ韓国の軍隊教育をもっと悪質にした感じ。著者はなんとか適応するが、ぼくだったら途中で死んでるな。 たいへんわかりやすい、戦争をしちゃいけない理由の一つ。こういうことやりたいのかオマエら。 後半は著者も二等兵として中国の戦地に送られる。「麦と兵隊」について戦友と話し合う場面が出てきたり、南京攻略から戻ってきた兵隊に虐殺について聞いたり、朝鮮人慰安婦が大勢いたことも、略奪や放火は日常茶飯事だったことも、捕虜の虐殺や、姑娘へのレイプを目撃したことも書かれている。「日本兵、なぜ中国、来たか?」と尋ねる家を焼かれた子供。自分の家を日本兵に明け渡して、自分たちは戸口にうずくまる老夫婦。炊飯の薪代わりに壊され、焼き払われる村。敵軍である日本軍の荷物運びをやらされる中国人たち。小説ではなく、そこにあった事実。著者は心を痛めつつ、できるのは自ら手を汚す可能性の少ない通信兵を志願することくらい。 歴史を学ぶべき理由の一つがここにある。教科書にでも載せればいいのにと思う。知った上でなおも言うのなら、それはもうどうしようもない。
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