呼び覚まされる霊性の震災学 3・11生と死のはざまで

金菱清(編者)

• 販売会社／発売会社: 新曜社
• 発売年月日: 2016/01/01
• JAN: 9784788514577

商品レビュー

2024/03/16

3.11から13年が経ったけど自分は今まで本当に何も知ろうとしてなくて、自分の無力さ、呑気さ、情けなさに自己嫌悪。また必ず東北に行くし、小さな努力を重ねていきます、自分に何ができるかを考えて行動していきたい
気安く復興とか支援とか言ったらダメだね

地震で大切な人を亡くしてしまったり、故郷を失った喪失感からまだ立ち直れない人もいれば、立ち直ってみんなで復興に進んでいこうとする努力や、立ち直れるか立ち直れないかの、善悪ではなく、被災した我々から学んでくださいという謙虚な優しさに触れて、心が締め付けられた

2023/01/11

章ごとに内容がガラッと変わるなと思ったら、違う人がそれぞれ書いていた。

メディアで取り上げられなかった震災を知る本。
震災後のレポート。

。。。。。

東北津波後、
①タクシーに霊魂が乗る、会話する
②慰霊碑をどういう気持ちで建てるか。我が子を忘れてほしくない
③遺構を残すか残さないか
④お墓が流されて、元あったところに建てられた慰霊碑と新しく移転したお墓。両方への想い。
⑤いろんなタイプの被災者がいて、よりかわいそうに思える方が取り上げられて、まだマシな方は捨て置かれた気持ちになり我慢して病む。
そこからの復活。話を聞いてもらうなど。
⑥葬儀社9名ががいったん埋めた遺体を掘り起こす作業
⑦消防団が水門を閉めにいく
⑧原発避難区域でたくさんのペットや家畜が死んだ。
その後野生生物が増えた。
猟師は引き続き猟を続けている。

2022/12/05

『池上彰と考える「死」とは何だろう』(池上彰)である話にホッコリ。

東日本大震災後の岩手で起きたタクシードライバーお話で、

被災し亡くなった方の霊を乗せた事がある方々はほとんど、

「また会う事があっても、怖がる事はないし、また乗せるよ」と言ったそうです。

もともとこの話が書かれた本を読みたい！と思って手に取ったのが『呼び覚まされる霊性の震災学』(金菱清)。

ここに書かれている霊性関連は一部であり、

その他は【その時に何が起きていたか？】という事であったり、【震災後、人々の身に起きた事とは？】という事でした。

私はテレビ、そして災害にあった方々による映像を見て、

【当時の背景】をだいたいの範囲で知った気になっていたけれど、

それは個々人のものではなく全体的なものだったのだと、

読んでて思ったなぁ。

すごい身近に感じました。

そしてこの本で何がすごいかって、

ここに書かれている論考は全て当時の東北学院大学の生徒さんによるものだという事。

メンタル面が危惧された今回のプロジェクトを最後まで成し遂げまとめて下さった事で、

私はこの本を手に取って「こんな事があったのか」と知る事ができたから、ありがたい。

今回学んだ事に対する疑問点だったり、

関連書を読む事で、

私は記憶に留める事をやってみようかと思ってます。