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ナパーム空爆史 日本人をもっとも多く殺した兵器 ヒストリカル・スタディーズ
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ナパーム空爆史 日本人をもっとも多く殺した兵器 ヒストリカル・スタディーズ

ロバート・M.ニーア(著者), 田口俊樹(訳者)

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ナパーム空爆史 日本人をもっとも多く殺した兵器 ヒストリカル・スタディーズ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 太田出版
発売年月日 2016/02/01
JAN 9784778315061

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ナパーム空爆史

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2024/08/26

日本空襲の焼夷弾と、ベトナムの少女が、本書で初めて繋がった。米国の対日戦戦略が、国際法遵守の軍事施設ピンポイント爆撃から、街ごと無差別に焼き払う、に切り替えられた時、その転換を戦術的に支えた兵器。この兵器を大量無差別殺戮に用いる意思決定をしたシメイが、「敗けていたら戦犯として裁か...

日本空襲の焼夷弾と、ベトナムの少女が、本書で初めて繋がった。米国の対日戦戦略が、国際法遵守の軍事施設ピンポイント爆撃から、街ごと無差別に焼き払う、に切り替えられた時、その転換を戦術的に支えた兵器。この兵器を大量無差別殺戮に用いる意思決定をしたシメイが、「敗けていたら戦犯として裁かれていただろう」と述懐したエピソードが、本書の脚注にある。この脚注(出典は米紙記事)だけでも、本書の資料価値としては、貴重である。シメイは原爆投下も指揮した張本人である。 英国局が制作したドキュメンタリー「ナパーム」はETVで放映された。内容はほぼ同じなので、映像で確認できる。合わせての視聴をお勧めしたい。 戦時日本の防空法が、住民の初期消火を義務付けたことで被害が拡大した(映画「少年H」はこれをリアルに再現)のも、ナパームが「火がつきやすく消しにくい」を追求した兵器であったという本書の記述を考えると、竹槍精神主義の一種であり、戦争指導者の責任をあらためて思わざるを得ない。 日本の戦争指導者の免責と、米国の大量無差別殺戮の免責がセットになっているのが、この問題の根の深さだと考える。

Posted by ブクログ

2017/09/07

簡単に製造でき、殺傷能力が高い武器を。第二次世界大戦中に アメリカで研究・開発が進められ、実戦に投入されたのが本書の 主題であるナパームだ。 手始めは火炎放射器の燃料として。次には焼夷弾に装填され、 東京大空襲をはじめ、日本各地への無差別爆撃で使用された。 親油性の...

簡単に製造でき、殺傷能力が高い武器を。第二次世界大戦中に アメリカで研究・開発が進められ、実戦に投入されたのが本書の 主題であるナパームだ。 手始めは火炎放射器の燃料として。次には焼夷弾に装填され、 東京大空襲をはじめ、日本各地への無差別爆撃で使用された。 親油性のあるナパームは人間の体に付着すると落ちにくく、消火 さえも困難である為に、特に木と紙で出来た当時の日本家屋密集 地帯では途轍もない効果を挙げた。 人も、建物も、瞬時に松明と化す。アメリカ軍が手に入れた「悪魔の 兵器」はその後、朝鮮戦争、ヴェトナム戦争で使用され、敵兵の 戦闘能力を削ぐことを目的に多用された。 使用は敵の軍事施設などに限っている。アメリカ政府の発表の嘘 はヴェトナム戦争で暴かれる。 泣きながら裸で逃げるヴェトナムの少女。あまりに有名なナパーム 弾に焼かれたこの少女をはじめ、民間人のみならず、誤爆により アメリカ軍内にも犠牲者が出ていることをメディアが取り上げると アメリカ国内ではヴェトナム反戦運動と相まって、反ナパーム運動 が盛り上がった。 骨にまで達する火傷。遺体は真っ黒に炭化し、例え命は助かった としてもその後の治療には想像を絶する痛みが伴う。本書で描か れている東京大空襲やヴェトナム戦争での無差別爆撃の様子は 読んでいるだけでも、嫌悪感を催す。確かに「悪魔の兵器」だ。 ヴェトナム戦で使用された枯葉剤のひとつである「エージェント・ オレンジ」の製造会社ダウ・ケミカルがナパームも製造していた ことを本書では初めて知った。「サランラップ」を製造している 会社でもあるのだが、「サランラップ」も元々は軍用の防水シート として開発されたんだよね。 現在は「非人道的である」と使用が禁止されているナパームだが、 武器に人道的も非人道的もないと思うんだ。戦争自体が非人道的 な行いなのだから。 ただ、悲しいかな。人類の歴史は戦争の歴史でもある。ドローン だって物を運ぶんだり、空撮にはとても便利だけれど、パイロット 不要の無人殺人機にもなる。 効果が大きければどうしても使用したくなるのが軍隊であり、人間 なのだろう。国際的な兵器の使用禁止条約だけではなく、戦争の ない世界を実現させなければいけないんだなとつくづく思う。 それが一番の難題ではあるのだけれどね。 本書はナパームの開発から実戦でどのように使用され、国際的な 使用禁止兵器になったかを詳細に描いているのだが少々中だるみ するのと、日本向けだろうと思われる副題が余計なのが残念。

Posted by ブクログ

2016/08/28

ナパームの開発過程から第二次大戦,ベトナム戦争を始めとするナパームによる空爆史が語られる.人間を生きたまま焼き殺す原爆に劣らず非人道的な兵器だということがわかる.

Posted by ブクログ

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