五代友厚と渋沢栄一 洋泉社MOOK

洋泉社

• 販売会社／発売会社: 洋泉社
• 発売年月日: 2016/02/26
• JAN: 9784800308665

商品レビュー

2021/01/28

渋沢栄一といってもあまりぴんとこないが、2021年の大河、吉沢くんのフレッシュな魅力に見てみようかという気になっている。図書館でコーナーがあったので借りてみた。

基礎知識として、五代と渋沢、左右におおまかな年表と関わった会社、人物などの写真があり、両人の生涯の文章。また関わりの深い広岡浅子との三者の関連年表もある。

渋沢は1840（天保11年）生まれ。なかなか波乱万丈だ。
（深谷市）血洗島村の農家に生まれる。写真はりっぱな家。父が藍玉の製造販売で財を成し豪農になったとある。23歳まで血洗島村ですごす。後江戸に出て海保章之助の私塾や千葉道場に通う。尊王攘夷思想に影響され1863年に高崎城襲撃と横浜居留地焼き打ちを計画するが、縁戚に説得され中止。これが後の人生を変える。幕府からの嫌疑を逃れ京都に出て一ツ橋徳川家に出仕。江戸遊学で一ツ橋家の用人と知遇を得たことによる。1866年には慶喜が将軍になり、嫌っていた幕臣になってしまう。が、慶喜の実弟昭武がパリ万博に派遣する随員となりパリへ。その間に明治維新となる。

で、帰国すると、維新政府から要請され29歳で民部省租税正となる。政府にいた4年たらずの間に、第一国立銀行設立、富岡製糸工場の設立などをする。

政府を辞すると、500余りの会社の設立や支援を行う。教育への支援も行った。

身長は150ｃｍだとある。死別した前妻との間に二男三女、後妻との間に５男１女。生涯現役で1931年（昭和6）91歳で日本女子大学の学長に。その7カ月後の11月に逝去。・・検索だと庶子も4人くらいいる。

1891（明治24）には「渋沢家同族会」をつくり一族の重要事項がそこで話し合われるようになる。家訓が制定され「常に愛国忠君の意を厚くして公に奉することを疎外するべからず」とした。

2015年下期の朝ドラ「あさが来た」を見ての発売か。でも終盤近くの発売日。

巻末には岩崎弥太郎、三井高棟、住友友純など同時代の経済人16人の簡単な紹介もある。さらに三井、住友などの名番頭の説明もある。

2016.3.26発行　図書館