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兎が二匹(1) バンチC
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/02/09 |
JAN | 9784107718723 |
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兎が二匹(1)
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商品レビュー
4.2
13件のお客様レビュー
自殺を繰り返す不老不死の主人公とその子に寄り添う健気な青年の2人の愛のカタチが辛すぎる。設定も悲しい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読後感 惜しい。評価の半分は読後感でできている。もう半分は一緒にリンゴを食べたい気持ち← 約400年行き続ける不老不死の見た目20代女性である稲葉すずが主人公。舞台は現代。自称「前向きポジティブマン」の19歳男性である宇佐見咲朗(サク)と同棲しているところから物語はスタートして、すずの回顧を挟みつつ、サクとの出会いから同棲後の未来までを描く。 第1話をコメディ調にしてはダメだろう。そういう話ではないんだから。なんだ花火でぱーん!!て。「うちがやりましたっ」→求刑死刑!て。紙一重で最後の喫茶店でのすずの描き方と、サクはどうやらただのアホではなさそうだと示唆する回想が始まったことで(続きを読む意欲を)リカバリーできた。 400歳近い設定は、可もなく不可もない。廣島編で322歳のときに花ちゃんが東京に行き、7年修行して帰ってきた年に原爆が投下された(1945年)ので、推定するとすずは(1945-7-322=) 1616年生まれ……まじか。つまりは江戸時代初期なのだが、これといって時代特有の設定はない。幼少期の飢饉が一つのキーファクターではあるが、江戸時代は頻繁に飢饉に見舞われていたので、初期に生まれる意味は特にない。その後は一気に20世紀半ばまでとぶので、ぶっちゃけもう100歳くらい若くても支障はない。18世紀ごろから本格的な飢饉対策が全国で採られ始めたことから(ググってみると廣島藩は1749年に備荒貯麦を始めたらしい)200歳若くなると飢饉経験の説得力がなくなるかもしれないが。すみませんね細かくて。 第1話を除いて他にも細かい点で気になるところはあるが、全体としての暗い雰囲気と、その中で人の命や日々の一瞬、人々のつながりが美しく描かれていたと思う。チープな雰囲気や台詞回しがなかったのも良かった。「生まれた意味を〜」とか「生かされている理由を〜」とかを聞かされたらたまったもんじゃない。 「兎が二匹」は良いタイトル。表紙のブランコも印象的。
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三百年以上生きる死なない体のすずと、すずと一緒に生活を共にするサクのラブストーリー。 死ねない女性が主人公の物語は、高橋留美子先生の人魚の森がわりと有名でした。 だいたいこの手の話は、横恋慕と同じようなもんで、悲恋です。 なにせ、方や不老不死、もう方や普通の人間です。相手が老...
三百年以上生きる死なない体のすずと、すずと一緒に生活を共にするサクのラブストーリー。 死ねない女性が主人公の物語は、高橋留美子先生の人魚の森がわりと有名でした。 だいたいこの手の話は、横恋慕と同じようなもんで、悲恋です。 なにせ、方や不老不死、もう方や普通の人間です。相手が老いて死んでいくのを見なきゃなりません。ミスマッチカップルになってしまうのです。 だからすずはサクの幸せを願って突き放します。ほかのお相手をもらって子どもを生んでもらって幸せにお生き、と。せめてもの親心です。 サクはそれでもしぶとく諦めないんですが……。 一ページ目から壮絶な場面から始まります。死ねないけど死なせてもらう。なんとしても死にたい。 その裏には、大切な人との別れという気の毒な思いがあったわけです。 思い出すと辛いから死にたい、なんて……。 たしかに、長く生きていれば別れを経験しなきゃなりません。 可愛がっていたペットが死んだことを知らされたとき、「長く生きてるとね、お別れがあるからね」と祖母も涙流しながら言ってたな。
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