1,800円以上の注文で送料無料

ファタモルガーナの館(Ⅴ) あなたの原典に至る物語 GA文庫
  • 中古
  • 書籍
  • 文庫
  • 1225-10-06

ファタモルガーナの館(Ⅴ) あなたの原典に至る物語 GA文庫

縹けいか(著者), 靄太郎

追加する に追加する

ファタモルガーナの館(Ⅴ) あなたの原典に至る物語 GA文庫

定価 ¥880

770 定価より110円(12%)おトク

獲得ポイント7P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 SBクリエイティブ
発売年月日 2016/01/01
JAN 9784797381405

ファタモルガーナの館(Ⅴ)

¥770

商品レビュー

5

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2017/03/26

この一冊分の話は「始まりを~」の方には一切なかった。 「始まりを~」の方の終わりかたも好きだが、因果とするにはいささか根拠が薄いような気がしたから、モルガーナの物語自体に深みが出てきて面白くなった。 「始まりを~」でも根拠としては分からなくもないが、逆恨みとしては過剰ともいえるよ...

この一冊分の話は「始まりを~」の方には一切なかった。 「始まりを~」の方の終わりかたも好きだが、因果とするにはいささか根拠が薄いような気がしたから、モルガーナの物語自体に深みが出てきて面白くなった。 「始まりを~」でも根拠としては分からなくもないが、逆恨みとしては過剰ともいえるような復讐のような気もしたが、あんな人生を送っていたのなら納得した。 まさか彼女たちも因果に関わっているとは……。意外。 モルガーナもただの悪い魔女ではなく、辛い思いもたくさんした普通の少女だったということが印象的。 彼女にとっては母親も誰も、何もかも信じられない中で、娼館の彼女たちや、傷跡を消すための薬を塗ってくれるあの青年だけが信じることができ、なおかつ安心できる存在だったと思うと切ない。 モルガーナの生きた時代の信仰を鑑みたとしても、聖女と魔女が紙一重というのが何とも言えないし、皮肉なことだと思う。 ヤコポの話が一番切なかったが、一番好き。 彼のような非力な青年が力を持って君臨するような話は作品とは関係ないが、個人的に好き。 ヤコポの見た目も作中の人物の中で一番好きだった。 そういえば、ミシェルがモルガーナのいた世界の因果を変えることでその後の悲劇を起こさせないようにする話と白い髪の少女の謎が矛盾しているような気がするのは気のせいだろうか? ミシェルが因果を変えようとしなければ白い髪の少女は登場しないし、彼女が登場しなければミシェルが因果を変えようとはしなかったと思うし……。 親殺しのパラドクスみたい。 それにしてもこんなに面白い小説は久しぶりに読んだ。 世界観も設定も自分好みであったため、これで完結なのは残念な気もする。 願わくば彼らの来世に幸あらんことを。

Posted by ブクログ