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デザイナーの頭の中を覗く ビジネスで使える「デザイン思考」
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 論創社 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784846014872 |
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商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
あぁ。おもしろかった。一気に読み終えた。 読後の満足感が身体を包みこむ。 雲南大学の日本語の先生であり、 サブカルチャーに興味を持たれていると思っていたが、 全く違った顔があって、驚いた。 謎めいた人であると思っていたが、 生き方に対するコンセプトが明確なことに感心をした。 雲南...
あぁ。おもしろかった。一気に読み終えた。 読後の満足感が身体を包みこむ。 雲南大学の日本語の先生であり、 サブカルチャーに興味を持たれていると思っていたが、 全く違った顔があって、驚いた。 謎めいた人であると思っていたが、 生き方に対するコンセプトが明確なことに感心をした。 雲南のデザイン会社のコンセプトメーカーという ポジションを鮮明にして、 『デザイン思考』について考察する。 ダメな商品企画だったり、ポンコツ社員だと自嘲するが、 本質をついていたりするのが 鋭い洞察力があると思う。 それに 何よりも 文章の紡ぎ方が、実にうまい。 常日頃 言葉を大切にしている真摯な姿勢が、 浮かび上がり、 未来にむけての共感力と共有力があるのだと思う。 デザイン思考の本質とは、 『誰かをハッピーにすることである』と言う。 『不幸な状態から 幸福な状態にすること。』 いままで、沢山の『経営戦略』の本を読み 『デザイン思考』についての知見をもっていたが、 全く新しい定義だと思う。 著者の定義するデザイン思考とは ずいぶんとお節介である。 不幸なさまよえる人を探し出し、 その人をハッピーにするというストーリーをつくりあげることが デザイン思考の作業となる。 しかし、中国においては 13億人もいて、 儲けるために、じつにさまよえる人々が多い。 金儲けが信条の中国人の浅はかさを打破して、 このような思考方法で、 提案すれば、ビジネスチャンスは 大きく存在している。 デザイナーから学んだ『デザイン思考』、 ドシロウトが『デザイン思考』を身につけるまで、 デザイン思考の可能性。 の3つの部分に分かれているが、 デザイン思考を身につけるまでは 雲南の弥次喜多道中のようで、実に楽しい。 イノマンのもつ おおざっぱさと 人間の許容力、寛容力に支えられているようだ。 著者は 成長していくのである。青年の成長物語は、 恋に彩られたりするが、 ポスト青年の成長物語は、なぜか わびしくもあるが、 本質をつかもうとする 真摯な 姿勢が ワクワクさせる。 人は どんな環境におかれようともつねに 成長するのだ。 いや 中年の成長物語は、説得力がある。 そして デザインとは『顧客の夢を実現する』 という結論を出す。気持ちがいい。 中国における日本企業を考察し、日本企業の強みを ①職人文化があることから、先端技術が進んでいる。 ②相対的に、伝統文化を保持している。 ③仕事に真面目である。 日本企業の弱みは、 ①日本市場のシュリンクにより 活性化不足 ②急激な変化に弱い。 ③外来文化を吸収しすぎで、ガラパゴス文化になる。 という 指摘は 大きな視点で見ていて おもしろい。 そして 提言として『アジアの文化を洗練させたもの』をつくるべきだと言う。 ふーむ。おもしろい。 日本というかたくなな枠をはずすことに 先見の明がある。 日本企業が独資で 中国に会社をつくったら、 当然日本の会社ではなく、中国の会社である。 中国人の問題を中国の会社が解決することに誇りをもとうよと呼びかける。 未来のあるべき姿をつくりあげるために。 大学の先生らしく 『子供論』が 実に明快だ。 『大人なのに子供みたいな人』を多く見かける。 『子供とは 未成熟ということである。 未成熟な人は自分を中心に物事を考えている。 自分の立ち場を自覚しておらず、 同時に相手の立ち場も理解できない。 なぜなら 社会の仕組みを知らないからである。』 すばらしい。こうやってみると、 中国人の自己中心が よくわかる。 著者は、いくつかの顔を使い分けて、 デザイン思考の定義を明確化している。 商品企画、販売戦略を立案している私にとって、 身近に強敵がいたと実感できたのは、うれしいばかりだ。 著者のアタマの中を覗けただけでも有利と言えるのかな。 中国で販売戦略を組み立てている人にはオススメであり、 ちょっとビジネスにおいて先がみえないなあという人にも、 元気にさせてくれる良書である。
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