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ニッチを探して 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784101187136 |
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ニッチを探して
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商品レビュー
3.2
15件のお客様レビュー
逃亡劇なのだが、都内に出てくる実際の場所、というかニッチは、さながらもやもやスポットか。某番組よろしく、当然商品化されているのだけど。 しかし、逃亡初日の豪遊は何なのか。おかげで足のつかない(お金をかけない)生活を不可避的に迫られるのだけど、後悔先に立たず。どうにも楽観的というか...
逃亡劇なのだが、都内に出てくる実際の場所、というかニッチは、さながらもやもやスポットか。某番組よろしく、当然商品化されているのだけど。 しかし、逃亡初日の豪遊は何なのか。おかげで足のつかない(お金をかけない)生活を不可避的に迫られるのだけど、後悔先に立たず。どうにも楽観的というか、行き当たりばったりというか、悔やんでばかりのそんな愛すべき逃亡者の姿に思わず笑ってしまう。 ニッチとは隙間である。同時に誰かが住む場所でもある。それしそれは空間とも言えない。 ニッチを求めてさまよい歩く藤原道長は、都内の様々なニッチを目にする。しかし、現代に隙間などは存在するのだろうか? 猛烈な資本主義の嵐の中で、何もかもが商品化される現代において隙間という隙間が収奪されてきた。彼の追手は街中のあらゆるところに据え付けられた監視カメラに映る、細切れの姿から足取りを追う。 ところがそれも完璧ではない。監視カメラには捉えられない逃亡者のニッチは、例えば源倫子のキャンディハウスであったり、多摩川河川敷の老子の庵である。 ニッチを求めることは家を失うことではない。誰しもが収奪されない場所を必要とする。自分にはあるのか心もとないが、それこそが抵抗の拠点ともなる。
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妻子持ちの銀行員が突然失踪した。しかも背任と横領の嫌疑がかかっている。真面目で誠実な人柄ゆえ、そんな犯罪に手を染めることは考えられないが、実際に融資するはずの金が全く関係ない中小企業に融資されていた。 実は銀行が加担する悪事を暴露するための爆弾が炸裂するまでの時間稼ぎとして自ら失...
妻子持ちの銀行員が突然失踪した。しかも背任と横領の嫌疑がかかっている。真面目で誠実な人柄ゆえ、そんな犯罪に手を染めることは考えられないが、実際に融資するはずの金が全く関係ない中小企業に融資されていた。 実は銀行が加担する悪事を暴露するための爆弾が炸裂するまでの時間稼ぎとして自ら失踪したのであった。 路上暮らしの先輩達に助けられ、確信犯的な認知症の女性に助けられて今か今かと刻を待っていたが、ついに悪事を潰された人物の刺客に囚われ絶体絶命のピンチに陥る。危機を脱し、家族の元へ帰れるのか…。 島田雅彦の本だなという感じ。難しいこと考えてるなと思いきや俗なことだったり。 主人公の銀行員のキャラがけっこうおもしろい。銀行員だし哲学者や文豪のフレーズを引用するあたりが真面目で固そうな印象を与えるが、意外と娘と硬い絆で結ばれていたり、饒舌だったりとぼけたところもあったり。 路上暮らしの理由がわかった時からサスペンス的になっていくのもおもしろかった。
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銀行員が正義のためにホームレスに落ちる。ホームレスの暮らしは面白かったが、ストーリーの結末はちょっと簡単すぎる。
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