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秩禄処分 明治維新と武家の解体 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784062923415 |
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秩禄処分 明治維新と武家の解体
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家禄や秩禄が漸減的に処理されましたことがわかります。始めに土佐藩など一部地方が家禄を売買可能な禄券化し、政府も後に採用します。その後大久保政権下で家禄奉還制がとられ、金禄化もしました。そして最後に強制的な金禄公債の発行、秩禄処分の完成です。士族の扱いについて当時の新聞の論調には、...
家禄や秩禄が漸減的に処理されましたことがわかります。始めに土佐藩など一部地方が家禄を売買可能な禄券化し、政府も後に採用します。その後大久保政権下で家禄奉還制がとられ、金禄化もしました。そして最後に強制的な金禄公債の発行、秩禄処分の完成です。士族の扱いについて当時の新聞の論調には、性急なものから慎重なものまで様々あったようですが、士族にとっては真綿で首が締まるように既得権が奪われたように見えました。 第1章で秩禄処分とは直接的には無関係に見える江戸期の武家について深く解説しています。これが後々の理解に大変有意義でした。武家は戦闘集団の最小単位を構成し、戦時への備えを義務とする代わりに家禄を得ていました。あくまで組織は戦時体制を維持しているため、普段武士が出仕する行政組織も戦時の体系に組み込まれていました。それが明治になり、軍事義務を解かれたのだから家禄が時の流れとともに流動的になるのは如何にも当然の理です。 本書は士族の中で、無為徒食と思われたくない者たち、また家禄維持に期待する者たちが征韓論を主張した可能性を述べています。しかし家禄が本来、家の保有する武力に期待して支給されたことを思い出すとき、不平士族の反抗は大変時代遅れに見えてしまいます。むしろ士族の大多数は武家の役割とそれに伴う家禄の役割が終了したことを感じていたのだと思います。
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