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昔話にみる悪と欲望 継子・少年英雄・隣のじい 増補新版
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昔話にみる悪と欲望 継子・少年英雄・隣のじい 増補新版

三浦佑之(著者)

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昔話にみる悪と欲望 継子・少年英雄・隣のじい 増補新版

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2015/11/27
JAN 9784791768943

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2016/03/22

ガラスの靴を履いて舞踏会にでかけて、ああだこうだあって玉の輿に乗りました、めでたしめでたし、が、日本人なら誰もが知っている『シンデレラ』、だけど、お国がかわれば人の運命も変わる。ガラスの靴も出てこなかったり、意地悪な義姉たちさえ、さっさと呼び寄せて(政略?)結婚させてくれる場合も...

ガラスの靴を履いて舞踏会にでかけて、ああだこうだあって玉の輿に乗りました、めでたしめでたし、が、日本人なら誰もが知っている『シンデレラ』、だけど、お国がかわれば人の運命も変わる。ガラスの靴も出てこなかったり、意地悪な義姉たちさえ、さっさと呼び寄せて(政略?)結婚させてくれる場合もある。 意地悪な、あるいは親切な爺さん婆さん、彼らがいなければ昔話は昔話として成立しない舞台装置だ。心を問うのではない。 物語は「語り」であると同時に「騙り」であって、言葉を弄する人たちの、一種の特権的な遊びだったのかもしれない。 日本の「昔話」はいつしかずいぶんソフトなものになっている。『さるかに合戦』だって、今では最後に猿がいっしょに仲直りして仲間になる、なんて話まであるらしい。けれど、きっともっと昔はより残酷だったのだろう。でも残酷ってなんだ? 人が死ねば、人を食べれば残酷か? 結局のところ、背景を、時代を知らなければそういう評価も出来やしない。昔話の描写は変わってきてる。確実に。けれどそれも相対的な話だ。 昔話の爺婆のようなカウンターを持っていないのら、僕らの「悪と欲望」は、より恐い。 お話の説き方もよかったが、そこから進めていくと、なんだか怖くなるのだった。

Posted by ブクログ

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