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きみと暮らせば 徳間文庫
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きみと暮らせば 徳間文庫

八木沢里志(著者)

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きみと暮らせば 徳間文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店
発売年月日 2015/12/03
JAN 9784198940508

きみと暮らせば

¥220

商品レビュー

4

25件のお客様レビュー

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2024/05/30

猫の種田さんが登場しなくても、十分ほっこりする物語。それくらい、猫に関する描写はあっさりしていました。だけど、種田さんのおかげで、より温かくなっている。猫を抱いているときの、ふわふわした手触りと温もりがそのまま小説になったような感覚でした。 シリアスな場面もあるけれど、兄妹のや...

猫の種田さんが登場しなくても、十分ほっこりする物語。それくらい、猫に関する描写はあっさりしていました。だけど、種田さんのおかげで、より温かくなっている。猫を抱いているときの、ふわふわした手触りと温もりがそのまま小説になったような感覚でした。 シリアスな場面もあるけれど、兄妹のやり取りで自然と前に進んでいっている感じが、「模造品」ではない関係を表していると思いました。

Posted by ブクログ

2024/05/05

両親が再婚同士で、陽一とユカリは10年前に兄妹になった。けれど5年前に両親が交通事故で他界したため、2人きりに。 当時21歳の兄は10歳の妹の面倒を見る決心をして都心の大学を中退。地元で就職先を見つけ働き出した。  それから5年経ち……。  相変わらずトボけた兄とし...

両親が再婚同士で、陽一とユカリは10年前に兄妹になった。けれど5年前に両親が交通事故で他界したため、2人きりに。 当時21歳の兄は10歳の妹の面倒を見る決心をして都心の大学を中退。地元で就職先を見つけ働き出した。  それから5年経ち……。  相変わらずトボけた兄としっかり者に成長した妹の1年を追った、連作短編ホームドラマ。           ◇  春先の日曜午後のこと。洗濯物を取り込もうと庭に降りたユカリは、ドウダンツツジの傍にうずくまるまん丸の物体に気がついた。よく見ると牛のような白黒模様の猫だった。  その愛嬌のある様子にうれしくなったユカリは、急いで兄の陽一を呼びに行った。けれどテレビでドラマを見ていたところを無理に引っ張り出された陽一は「なんだ猫か」とすげない態度。  そんな陽一を意にも介さず大きな欠伸をして平然と寝そべるその猫が妙に気に入ったユカリは、お昼を食べているときも丸くなったウシ柄の猫のことを思い出していた。      ( 第1話「猫と兄妹」) 全6話。       * * * * *  久しぶりにほのぼのしました。  血の繋がりがない兄妹の物語ですが、あだち充さんの『みゆき』のような禁断 (?) ラブコメディでないところがよかった。  また兄妹ともそれぞれ「シスコン」「ブラコン」ぽいところも見せてくれているのも、微笑ましくてよかった。  もちろん設定において、ラブストーリーにはならないような工夫がされていたからで、例えば……。 ・兄妹の年齢差11歳。 ・出会いは兄16歳、妹5歳。 ・兄は21歳の時に、まだ10歳だった妹の保護者になる決意をする。 ・いつまでもトボけた兄に対し、妹は頭がよくしっかり者で口が立つ15歳に成長。  など、陽一がユカリの成長を喜びつつ見守るというスタンスを確立してから物語をスタートさせています。  血縁関係になくとも真の兄妹として、互いを思いやりながら暮らしていける。八木沢さんの「ほのぼのホームドラマ」構想が好もしく感じられました。  登場人物も好人物ばかりです。  特に、ユカリの親友のハセっち。  兄妹に絡む重要な役どころで、ユカリの支えになっています。ユカリとハセっちともに群れるのが嫌いで女々しくなく、クラスの俗物系女子から浮いても気にしない芯の強いところもそっくりです。まさに、ベストフレンド!  そして、ユカリが所属するクラスの副担任を務める鹿野先生。通称シカちゃん。  この少々そそっかしい若手女性教師は、実は陽一の中学時代の同級生でした。ユカリの保護者懇談で再会した陽一とシカちゃんは、同窓会を経てデートする関係まで進展。 ( 詳しく描かれないのが惜しかった。) その後がとても気になります。  このシカちゃん。兄妹それぞれが悩みに押しつぶされそうなとき、絶妙なフォローをしてくれるポジティブな女性で、物語の展開上とても重要な役割を担っています。  それから斜向かいの家に独りで住む、優しく大らかな好々爺の宇佐美さんも、ユカリをほんわか包み込むようないい味を出してました。  他にも、陽一の後輩社員の浦上くんや、兄妹が偶然知り合ったムサシとマリエという小学生コンビも場面切り替え役として活躍してくれています。  さて、中心となるのはユカリの成長物語なのですが、かつて夫とまだ幼いユカリを捨てて男と駆け落ちしたユカリの母親が登場する終盤が大きなポイントでした。  母娘の情にほだされたユカリは陽一に黙って何度も会いに行ってしまい、母親から自分のもとに帰ってきてもらえないかと、控えめにですが持ちかけられます。 ( 母親は駆け落ち早々に男に捨てられ、以後、後悔と反省の日々だったそうです。)  悩んだ末にユカリが出した結論は?  というクライマックスが、唯一ハラハラするシーンでした。  兄妹がともに暮らす生活は、いつの日か終わりがきます。それはユカリが大学に進学するときなのか就職するときなのか、わかりません。その頃には義姉もできているかも知れません。  ユカリは母親との一件から、漠然とですが「その日」のことを考えるようになります。初めて自立を意識したと言えるでしょう。  中3の春から公立高校入試当日までの約1年弱。もともとしっかり者のユカリが、大人の入口に立つまでの姿が瑞々しく描かれていて、読後感のよい作品でした。  「花を見て根を思う人になれ」も名言だと思います。

Posted by ブクログ

2022/09/19

2人と1匹のかけがえのない「家族」の形。 陽一お兄ちゃん、不器用だしかっこつかない時もあるけど、絶対頼りになるお兄ちゃんだ。ちょっと羨。

Posted by ブクログ

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