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不明解日本語辞典
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2015/11/27 |
JAN | 9784104738052 |
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不明解日本語辞典
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3.3
7件のお客様レビュー
「新明解国語辞典」をもじって、なんだかよくわからない日本語32語を、とことんつきつめて考える。 と思わせてカクッと脱力し、けっして高みに立とうとしない。読んでいてふっ・・・と小さく笑ってしまうことしばしば。「論理的」など皮肉が利いていて特に秀逸。 P23 今を生きようとしても「...
「新明解国語辞典」をもじって、なんだかよくわからない日本語32語を、とことんつきつめて考える。 と思わせてカクッと脱力し、けっして高みに立とうとしない。読んでいてふっ・・・と小さく笑ってしまうことしばしば。「論理的」など皮肉が利いていて特に秀逸。 P23 今を生きようとしても「今」だと思ったときには、既に状況は「いま」ではなくなっており、思ったいまを追いかけていくとどんどん後ずさりしていくような感覚に襲われるのである。 P52 「しかし」は接続ではなく立場の差異ー「そうはいっても、しかし」も内容不在だが自分がこの先何かを言うべき立場にあることを示している。【中略】そう考えると、接続詞が多い文章は立場の表現がやかましい。 P65 「ちょっと」と言い始めると、すべてが「ちょっと」になっていく。 P67 「一時停止」のようなもので、「ちょっと」はコミュニケーションにおける交通安全の役割を果たしているのかもしれない。 P113 「普通」を否定しようとすると、なぜか「普通」に戻ってしまうのである。【中略】「普通」には意味を超えたブーメランのような作用が潜んでおり、その対義語もやはり「普通」のような気がするのである。 P129 「無」が本当に無であることをひたすら追求する姿勢こそを「論理的」と呼ぶのではないだろうか。そう考えるといわゆるロジカルシンキングも合点がいく。 P130 私の経験から言わせていただければ、人は何かをしないときに論理的になる。【中略】何かを始めるときにはそうはならない。「やるからやる」だけで、わからないからこそやってみる。理由もなく、それゆえ結論もなく、あるのは決定だけ。 P144 つまり「努力」とは道徳なのである。「できちゃう」ことには道徳的価値がないので、そこに道徳的価値を付加しなければならないのだ。 P145 努力が報われない、という言い方もあるが、報われないのが「努力」なのかもしれない。【中略】努力という言葉が失敗を引き寄せているかのようなのである「努力」も「才能」と一緒に禁句にしたほうがよいのではないだろうか。 P252 「言葉には意味がある」のではない。「言葉は意味をなす」のではないかと思います。【中略】意味が「なす」ものだとすると、漢語から文字や語法まで取り入れ、さらには次々と諸国語をカタカナで自分のものにしていく日本語は、なせばなる、どうにかなる、という言語なのかもしれません。
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「あ、それは」の「あ」や、「ちがう」や「っていうか」の語源やその意味などが集められている。 たぶん種類でいうと論文に近いんだと思うんだけど、こういう文章と思考を読み慣れていないと1/3くらい読んだところで「この人めんどくさっ」「それはちょっとこじつけじゃないの」となる(私だ)。 でも、ちょっとずつ読み進めれば一単語については短いので何回か読み直す必要もあるけど面白く読めるし、なんとなく口に出していたり、言いながらも気になっていた言葉についてなるほどと思うことは間違いない。 なにごともはっきり言わず、曖昧にするという特徴がある日本語だけど、もし人に向けて明確に言葉を発した時、それが相手にどういう心象で届くか、ということにも絡んでいるので「ものの言い方」「話し方」についてもなるほど、と思う。 日本をにっぽん、と読むか、にほん、と読むかについては私自身も気になっていたのでそのあたりもすっきり。 それにいま書いた「私自身も」の「私」をあえていうことについても、日本語は述語に主語が内包されているので文頭に主語がいらないのでは、これは文頭に「私は」をおく、外国語の影響というところも面白かった。 最後にある、愛はあるなし、ではなくて、「なす」(未来に向かう)もの。「ある」は過去になされた意味のひとつで、「なす」は無限大に開かれている。 なしてこその「愛」で、なさなければ「愛」ではありません という最後の一文が結構グッときた。
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大学新入生が最初に読む言語学の本として最良の書ではなかろうか。ここから丸山圭三郎・ソシュールに進むもよし、国語学に進むもまたよし。いや、別に進まず『船を編む』とこの本読んだだけで終えても全然構わんですけど。 言語という最も長らく定義されているものが、そもそも定義されようが無いとい...
大学新入生が最初に読む言語学の本として最良の書ではなかろうか。ここから丸山圭三郎・ソシュールに進むもよし、国語学に進むもまたよし。いや、別に進まず『船を編む』とこの本読んだだけで終えても全然構わんですけど。 言語という最も長らく定義されているものが、そもそも定義されようが無いという無常感を一人でも多くの人が味わってくれれば祝着です。
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