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月桃夜 新潮文庫nex
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月桃夜 新潮文庫nex

遠田潤子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2015/11/01
JAN 9784101800523

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商品レビュー

3.5

16件のお客様レビュー

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2021/08/31

以降の著作から入っているから、本作だけは異色な気がして、結局最後に回してしまったもの。鹿児島が舞台ということもあって、このタイミングでトライ。とはいえ、奄美大島近海で織りなされる物語だから、純然たる鹿児島風はあまり感じられんかったのだけど。内容は、ファンタジーとはいえ、やっぱりこ...

以降の著作から入っているから、本作だけは異色な気がして、結局最後に回してしまったもの。鹿児島が舞台ということもあって、このタイミングでトライ。とはいえ、奄美大島近海で織りなされる物語だから、純然たる鹿児島風はあまり感じられんかったのだけど。内容は、ファンタジーとはいえ、やっぱりこの人はこの人。底にあるのはやはり贖罪。

Posted by ブクログ

2021/01/28

自分でも意識していない「妹」への執着から、手の届くところにあった幸福を自分からダメにしてしまう青年の悲劇。悲劇はいいんだが、無理やり悲劇に持っていこうとする作者の意図が透けて見えるところがあって、そういうのは興ざめだね。

Posted by ブクログ

2020/09/20

第21回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 作者の遠田潤子さんのデビュー作です。 ファンタジーは苦手だと思っていましたが、最後まで読んで大変よかった作品です。 今、現在の「海のはなし」では奄美の海でひとりで船を漕いでいるマブリ(魂)が抜けかかっている状態の茉莉香に鷺が空からや...

第21回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 作者の遠田潤子さんのデビュー作です。 ファンタジーは苦手だと思っていましたが、最後まで読んで大変よかった作品です。 今、現在の「海のはなし」では奄美の海でひとりで船を漕いでいるマブリ(魂)が抜けかかっている状態の茉莉香に鷺が空からやってきて話をします。 そして「島のはなし」は鷺が茉莉香に話した天保の時代の薩摩のとある島の血のつながらない兄妹の話です。 兄のフィエクサはみなしごで、二つ年下の4歳の娘サネンが慈父(ジュウ)を亡くしたのを引き取って、妹とすることを山の神に誓います。 みなしごだったフィエクサは自分のそばに人がいる。ただそれだけのことが嬉しくて泣いてしまいます。 フィエクサとサネンは貧しい身分のヒザとヤンチェの子供でしたので毎日働きづめの生活でしたが、フィエクサはアジャという老人から碁を打つことを教えられめきめきと腕を上げます。 フィエクサは、ある時サネンの罪をかばって左眼を失ってしまいます。 サネンは年頃になり、たいそう美しい娘になりヤマトの正木和興という申し分のない男からアンゴ(嫁)に来て欲しいという話がでます。 フィエクサはサネンはアンゴになど行ってはならぬと言いますが、サネンは正木に碁を打つために兄を船に乗せてくれるのならと言い出し、申し出を受けようとしますが…。 以下、思い切りネタバレ含みますのでご注意ください。 フィエクサとサネンの兄妹愛は悲恋でした。 血がつながっていないのだから現代だったら、何とでもなったろうにと思います。 山の神に誓いなどたてなければよかったのに。 フィエクサという名の通り鷺と化して海をさまよい、サネンの再生を待つフィエクサ。 なんとも、もの哀しい終わりでした。

Posted by ブクログ

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