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ルルドへの旅 ノーベル賞受賞医が見た「奇跡の泉」 中公文庫
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ルルドへの旅 ノーベル賞受賞医が見た「奇跡の泉」 中公文庫

アレクシー・カレル(著者), 田隅恒生(訳者)

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ルルドへの旅 ノーベル賞受賞医が見た「奇跡の泉」 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2015/10/23
JAN 9784122061835

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2023/02/08

医師アレクシー・カレルがその目で見て書き記したマリ・フェランの治癒についての文章はかなり短い。カレルがヴィシー政権下で優生思想の持ち主でナチシンバだったこと、リンドバーグがカレルの研究に私財を投じていたことなど、訳者による周辺情報が興味深かった。また、カトリック教会が奇跡の認定に...

医師アレクシー・カレルがその目で見て書き記したマリ・フェランの治癒についての文章はかなり短い。カレルがヴィシー政権下で優生思想の持ち主でナチシンバだったこと、リンドバーグがカレルの研究に私財を投じていたことなど、訳者による周辺情報が興味深かった。また、カトリック教会が奇跡の認定に非常に厳しく、マリ・フェランのケースでさえ認定されなかったというのが意外だ。その一方で、ルルドの泉の模倣を作ることを世界各地で認めていて、日本にもカトリック東京カテドラル関口教会はじめ数カ所にあるというのも初めて知った。

Posted by ブクログ

2020/08/23

ルルドはフランス南部にあるカトリック巡礼地である。歌手のマドンナが娘の名をこの地にちなんで名づけたことでも話題となった。 古来、交通の要衝であり、先史時代からの遺物が残る町ではあるが、この地が巡礼地となったのは、1858年に1人の少女、ベルナデッタ・スビルーが「聖母を見た」ことに...

ルルドはフランス南部にあるカトリック巡礼地である。歌手のマドンナが娘の名をこの地にちなんで名づけたことでも話題となった。 古来、交通の要衝であり、先史時代からの遺物が残る町ではあるが、この地が巡礼地となったのは、1858年に1人の少女、ベルナデッタ・スビルーが「聖母を見た」ことに由来する。聖母は十数日に渡って洞窟近くに現れ、ここに御堂を建てよと少女に告げた。そして「泉に往きて水を飲め且つ洗えよ」と洞窟の底を指し示した。そこには泉はなかったが、ベルナデッタが手で穴を掘ると水が湧いてきた。水は滾々と湧き出し、ルルドの泉と呼ばれるようになる。この泉の水を飲み、沐浴した重病人が奇跡的に快復するとされ、現代にいたるまで多くの巡礼者を集めている。 アレクシー(アレクシス)・カレル(1873-1944)は、フランスの外科医、解剖学者、生物学者であり、1912年にノーベル医学・生理学賞を受賞している。受賞理由は「血管縫合および血管と臓器の移植に関する研究」で、その外科医としての業績に対するものだが、彼を有名にしたのはむしろ、その後のニワトリ胚の培養実験ではないだろうか。胚の心臓から取り出した培養片は、ニワトリの寿命を超え、20年以上成長しつづけ、カレルは、細胞は不死であると仮説を立てた。しかし、この実験は再現不能であり、(カレルが知っていたにしろ知らなかったにしろ)何らかの不正があったのではないかと見る向きもある。 1930年代には、(姉が心臓弁膜症を患っていた)チャールズ・リンドバーグの支援を受け、人工心臓の開発に取り組む。 晩年は優生学的思想に傾倒していき、ヴィシー政権の許可を受けて、フランス人間問題研究財団を設立。研究に励もうと努めるも、ヴィシー政権の事実上の崩壊に伴い、任務を解かれた。ナチスの協力者としての訴追は免れたものの、体調を崩し、失意のうちに亡くなっている。 さて、「奇跡の泉」と「波乱万丈の医学生物学者」の間にどこに接点があるのか、一見、よくわからないのだが、実は、カレルは1902年にルルドを訪れ、奇跡を目の当たりにし、それについての著作を残しているのだ。 本書はそれをもとにしたものだが、カレルの著作だけではなく、カレルの生涯に関する解説、日本とルルドの関わりに加え、明治期に東京の関口教会から発行された『ルゝドの洞窟(ほら)』(ドルワール・ド・レゼー)と称するルルドを紹介する小冊子の内容も含む。 全体として、若きカレルに奇跡の泉がどういった影響を及ぼしたか、俯瞰しようとする作りである。実は編訳者は中東史の方が専門であるというのも興味深いところで、中東とはまったく関わりのないカレルやルルドの持つ「何か」に大きく魅かれたということだろうか。 カレルの著作自体は実体験に基づくものではあるが、半フィクション仕立てである。出てくる医者はレラック(Lerrac:カレル(Carrel)の綴りを逆から読んだもの)とされている。 彼は、結核性腹膜炎を患っていたマリ・フェラン(実名はマリ・バイイー)がルルドで治癒するのを目の当たりにする。元々、彼が診察していた患者であり、カレルはこれについて、1909年に報告書にまとめている。 本書に収録された『ルルドへの旅』では、ルルドまでの旅の様子や、救いを求めて集まった人々が書き綴られている。 カレルはこれを機に、カトリシズムに帰依したとされる。ルルドに関する著作は生前には発表されなかった。 個人的にはカレルに興味があって読んでみたのだが、どう解釈してよいのか、なかなか難しいところである。 20世紀初頭の雰囲気も感じるし、若き学者の冷めた熱意も透けて見えるようでもある。生物学はまだまだ日の浅い学問なのだなという印象も受ける。ルルドでの体験が、後に心臓や胚培養への関心につながっていったようにも思える。 編訳者は、仏語からではなく英語版から重訳している。あとがきでは、その英訳を書いた人物にも触れている。カレルと親交のあった人物の娘で、カレル自身とはもはやほぼ関係ないのだが、これはこれで、当時の女性のおかれた立場や宗教観も窺わせ、それなりに興味深い。 そんなこんなで、構成からしてもやや取っ散らかった読後感なのだが、カレルに関してはまた機会があれば何か読んでみたいような気はしている。

Posted by ブクログ

2017/12/31

スペインと国境を接するフランス南西部のルルド。1858年2月に ひとりの少女の前に聖母が現われた。何度かの邂逅ののち、聖母の 言葉に従って少女が洞窟の土を掘ると泉が湧き出した。 病気や怪我を治癒する奇跡の泉として有名な「ルルドの泉」で、 後にノーベル医学賞を受賞すること...

スペインと国境を接するフランス南西部のルルド。1858年2月に ひとりの少女の前に聖母が現われた。何度かの邂逅ののち、聖母の 言葉に従って少女が洞窟の土を掘ると泉が湧き出した。 病気や怪我を治癒する奇跡の泉として有名な「ルルドの泉」で、 後にノーベル医学賞を受賞することになる若き日のアレクシー・ カレルが目撃した奇跡を小説仕立てで書き残したのが本書だ。 カレルが巡礼団に同行してルルドを訪れたのは1902年。結核性 腹膜炎を患う若い女性は、ルルドの泉を訪れる予定の昼にはいつ 亡くなってもおかしくない状態だった。 それが泉の水を腹部にかけただけで、腹部の膨満は消え、その日の 夜にはベッドに起きがれるまでに回復した。 科学では説明のつかない事象がある。それは分かる。しかし、これは どう考えたらいいのだろうか。死に瀕していた人が劇的な回復どころか、 全快してしまうなんて。 現在のように医学が発達していた時代ではない。診察はもっぱら医師の 目視と触診に頼っていた時代だ。結核性腹膜炎自体が誤診だったのか とも思えるのだが、それではルルドの泉へ赴く前の女性の脈拍数や 呼吸数の説明がつかない。 原書はフランス語らしいのだが、本書は英訳からの重訳になっており、 そもそも英訳は原書の抄訳らしいので、省かれた部分に何が書かれて いるかが気になる。 尚、ルルドにはカトリック教会の医薬局が存在しており、奇跡と認定 されるのは相当に厳しい基準が設けられているそうだ。そして、カレル が目撃した女性の例は奇跡とは認められなかった。 それでも、不思議だと思う。少ない例とは言え、医学の知識を総動員 しても手の施しようがない病を治癒させる泉。 体験とまでは言わないまでも、出来ることなら目撃してみたい。

Posted by ブクログ

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