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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2015/10/01 |
JAN | 9784152095718 |
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商品レビュー
3.7
27件のお客様レビュー
ルメートルの本5冊目。第一次世界大戦で顔に傷を負い別人として・・ という紹介文を読みおもしろそう、と思い読んでみた。 いわゆる殺人事件が起こるわけではないので「その女アレックス」のようなピンポイントの残虐な描写はない。しかし舞台は第一次世界大戦、塹壕での突撃と防御の戦いは顔の無...
ルメートルの本5冊目。第一次世界大戦で顔に傷を負い別人として・・ という紹介文を読みおもしろそう、と思い読んでみた。 いわゆる殺人事件が起こるわけではないので「その女アレックス」のようなピンポイントの残虐な描写はない。しかし舞台は第一次世界大戦、塹壕での突撃と防御の戦いは顔の無い大量の残虐殺人だ、と感じた。いや、やはり殺人も起こっているのだが。戦功をあげることが第一の上官、戦死者にはやさしいが、復員兵や負傷した復員兵には特に冷たい国民、それらがルメートル流に強烈に描き出されていた。 描かれるのは第一次世界大戦終結数日前の1918年11月2日から戦争後の1920年7月14日。エピローグで登場人物のそれ以後も少し描かれるが、この2年足らずの出来事がとてつもない大河小説のように感じる出来事のうねり。 終戦が近いという噂に、戦功をあげたいプラデル中尉は、ある仕掛をして壕の向こうにいるドイツ軍と戦闘をすることに成功する。斥候に出した2名が銃声とともに斃れ、若きアルベールとエドヴァールも突撃するが、アルベールはプラデル中尉の企みを見抜いたところをプラデル中尉と目が合い、壕に生き埋めになってしまう。そこに後からやってきたエドヴァールはアルベールの剣が土から出ているのに気づきアルベールを救い出すが、顔に爆弾の破片を受け顎が無くなってしまう。 責任を感じたアルベールはエドヴァールにつきっきりで看病するが、裕福な家に生まれたのにエドヴァールは帰りたくないという。そこで別な兵士の軍隊手帖を細工しエドヴァールを別人にしたて、パリに帰還後も一つ部屋で暮らす。痛み止めのモルヒネ中毒になっていくエドヴァールだが、政府が戦死者墓地を作るのに合わせある企みを企てる。 律儀だが貧しいアルベール、裕福な生まれだが仕事にかまける父に反発を覚えていた画才のある芸術家のエドヴァール、プラデル中尉、エドヴァールの姉、父、うだつは挙がらないがひとかけらの正義のあった政府の役人、これらが絶妙にからまり、最後の7月14日を迎える。 この14日の場面はとても象徴的で、映像映えするだろうと思ったら、2017年にフランスで映画化されていた。 これは『災厄の子供たち』三部作の1作目で、2作目の『炎の色』はエドヴァールの姉、3作目の『われらが痛みの鏡』は戦後アルベールたちの住んだ大家の娘が主人公ということで、こちらも読んでみたい。 2013発表 2015.10.15初版 図書館 (単行本と同時に文庫本上下が同時刊行)
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これは面白い 人間の優しさ、憎さ、愚かさ、純粋さ、慈悲深さ、強さ、賢さ いろんな側面が描かれている それでいて終始ハラハラさせてくれる 戦争がベースにあるから死生観を考えさせられる エドゥアールの気持ちを思うたびに苦しくもなる それでも結末を知りたいと思わせてくれる物語だった
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第一次世界大戦で上巻の不条理な行動により重い後遺症を背負わされてしまった青年たちが、戦後の世界で苦労をしながら、這い上がるために様々な努力を行ってゆく物語。非常に評価された作品のようだが、私にはすこし読みづらくて、それほど評価される理由があまりよくわからなかった。
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