閻魔の世直し 善人長屋 新潮文庫

西條奈加(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2015/09/01
• JAN: 9784101357751

商品レビュー

2024/12/03

一年半ほど前に読んだ「善人長屋」の続編。前作は短編連作だったが、本作は一冊まるまる「閻魔組」の話となっていた。そのせいか、ミステリー色がより強まり、その分だけ人情小話的な要素が減ってしまっていて、「善人」「長屋」の面白さが薄まってしまったのは個人的にとても残念。

2024/09/27

「善人長屋」の続編。

前作でお縫たちと知り合った盗人頭・月天の丁兵衛が、野党に襲われるところから、物語は始まる。そこから存在があらわになる『閻魔組』。世直しを大義名分に掲げ、悪党全員皆殺しと言わんばかりの暴虐の限りを尽くす彼らを疎う善人長屋の悪党たち。その中にどこ吹く風の正真正銘の善人・加助。

ある日、千七長屋に訪れた一人の侍・白坂長門。千七長屋で質屋を営む儀右衛門の娘・お縫は、憮然とした侍に、まさかの慕情を抱いてしまう。

しかし、その白坂に「閻魔組の一味ではないか」という疑念が、長屋の衆でうそぶかれる。

混乱するお縫の下に、びしょ濡れの加助に背負われた白坂の姿が現れる。さらに混乱するお縫。

-長屋のみんなも守りたい。長門様も救いたい

そんなお縫の耳に、閻魔組の頭取が白坂に刃を向けたという噂が入る。たまらず駆け出すお縫。

一味にあっさり捕まるお縫。

万事休すの瞬間に、白坂の白刃が一味を斬り捨てる。

前作とは一風変わった、ドラマチックアクションになった今作。まるで時代劇を観ているような感覚が楽しい作品です。

2024/02/03

前作がよかったので続けざまに読了。今回はお縫ちゃんが主人公だったのかな。どうしてあんなに惹かれてしまったのかは分からなかったけれど雨降って地固まる感じでよかったです。