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一八八八 切り裂きジャック 改版 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2015/09/01 |
JAN | 9784041036198 |
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一八八八 切り裂きジャック 改版
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商品レビュー
3.7
24件のお客様レビュー
今年中にもう1冊読む予定だったのに、長すぎて本書が2022年最後の読書に。電子書籍は読み始めるまで分厚さに気づかないので臆さず読めるのは長所かもしれない。文庫本だったら読んでなかったかも。 序盤はなかなか事件も起こらず優雅な留学生活ぶりに鼻白らんでいたが、細部まで丁寧な描写と...
今年中にもう1冊読む予定だったのに、長すぎて本書が2022年最後の読書に。電子書籍は読み始めるまで分厚さに気づかないので臆さず読めるのは長所かもしれない。文庫本だったら読んでなかったかも。 序盤はなかなか事件も起こらず優雅な留学生活ぶりに鼻白らんでいたが、細部まで丁寧な描写と美しく残酷な当時のロンドンの様子、終盤にかけての加速など、ページを捲る度にグイグイ惹き込まれていく。この時代はまだ指紋が1人1人違うことが常識ではなかったのか。長いがその分読み応えもバッチリ。もう1冊積んでる著者の別作品も楽しみ。
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霧のロンドン、貴族と貧民が混在する、耽美と退廃に彩られた血生臭い街。 主人公は、日本人医学留学生・柏木薫。最初はベルリンで解剖学を学ぶのだけど、友人の「光の君」こと鷹原惟光の紹介で、先天性奇形症候群であるエレファントマンに興味を持ち、ロンドンへ。そこで切り裂きジャック事件に出くわ...
霧のロンドン、貴族と貧民が混在する、耽美と退廃に彩られた血生臭い街。 主人公は、日本人医学留学生・柏木薫。最初はベルリンで解剖学を学ぶのだけど、友人の「光の君」こと鷹原惟光の紹介で、先天性奇形症候群であるエレファントマンに興味を持ち、ロンドンへ。そこで切り裂きジャック事件に出くわし、巻き込まれていく。 切り裂きジャックについては、なんとなくしか知らなかったので、無知の状態だったこともあって、事件の凄惨さに興味を持ちながら読みました。 読後にあらためて調べると、実際の事件とほぼ同じ流れで小説も展開されていました。その上で、あの人が犯人かもという方向に持っていったんだなぁとわかり、なかなか面白かったです。 ただ、この作品の魅力は、事件そのもののトリックよりも、主人公が人生について悩みながら作家という存在に興味を持っていくという青春物語であったり、また大きな魅力としては鷹原のキャラです。彼は、高い知性、稀な美貌、社交術を持ち合わせながら、シニカルな見方をして時に薫と衝突しつつ、なんだかんだいいつつ薫を心配したりと、二人のやりとりに引き込まれます。 それから、エレファントマンの描き方も、最後まで読むと感心させられました。薫に影響を与えた人物として出てくるわりには、けっこう重要なポジションにいるよな…と思いながら読んでいたのですが、そうくるとは。最後の最後、あの塔の模型に隠された秘密。しびれます。 前半は登場人物が多く、恥ずかしながら世界史に疎くカタカナの人名にも弱い私は、何度もぺージを戻しては、これ誰やっけ??となりながら苦労して読み進める始末でしたが、物語が進むにつれ主要人物の関係性は自然とわかってきました。 ヴィーナスのくだりも、そういうものがあるとは知らなかったので勉強になりました。あの当時ってグロテスクな美が当たり前に許容されていたんですね。 19世紀末ロンドンにタイムスリップしたかのような気分に浸れる一冊でした。長かったけど、そのぶん読みごたえがありました! あと、森鴎外や北里柴三郎が出てきた他、薫と鷹原が源氏物語になぞらえてあるという遊び心。柏木薫て…(笑)でもそれが35年後のラストにつながるのだからおもしろいですね。
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実は再読だけど、ほとんど内容を覚えていなかったのでほとんど初読み気分で読めた。 前半物語の雰囲気に慣れるまでは読むのにひたすら時間がかかったけど、後半事件の解決まで気になって一気に読めた。おかげで寝不足。 ほんとにシリーズ化して欲しいくらいメイン2人のキャラクターが好き。
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