海妖丸事件

岡田秀文(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2015/09/01
• JAN: 9784334910532

商品レビュー

2024/06/08

"名探偵・月輪龍太郎シリーズ"の第３巻。
上海へと向かう船"海妖丸"が舞台。
物語の語り手である杉山潤之助が上海出張に向かう船に、助手の蘭子と結婚した月輪龍太郎も新婚旅行として乗り込むことになる。だが、横浜を発つ直前に一等船客の殺人を予告する書状が送られてくる…。

"船のうえでの殺人"。面白かった。
明治という時代背景があるから、船から陸への通信もできないし、死亡時刻の特定もできない。制限のあるなかでの海上の船という閉ざされた空間での捜査。
事件の真犯人の正体もラストで驚く。「そんなことある？」と思ってしまった。このトリックが通用するのも昔だからか。それにしても、月輪は顔を見て気付きそうだけど三等航海士に確認するまで分からなかったのか(笑)

2021/06/08

一作目、二作目から比べると明治の雰囲気は多少控えめ
今回の偉人は冒頭に井上馨が登場
横浜から上海まで処女航海中の豪華客船で起こる殺人、盗難、恐喝
月輪がようやく名探偵ぶりを発揮
それにしても著者はこの手のトリックが好きなようだ
続編は違うトリックが読みたい
最後の展開はほっこりして良かった

2020/09/28

前作ほどの悲惨さは少なかったですが、また入れ替わり⁉︎という感が否めないといった感じでした。話自体は殺人事件とは別に盗難やら恐喝やら色々並行に起こっていたのが最後にまとまって面白かったと思います。