小豆の力 日本人の心と体を支えるもの

加藤淳(著者)

• 販売会社／発売会社: キクロス出版
• 発売年月日: 2015/09/01
• JAN: 9784434210303

商品レビュー

2020/12/26

【目的】タイトルにあるような小豆の力、を具体的に知りたくて

最初は研究者らしい情報の多さに感嘆したが、読み進めると同じ情報の繰り返しが少し増えるように感じた。せっかくなので、ポリフェノールをよりあんに残せるようなレシピなども入っていればと期待する。あずきに興味を持った読者をもっと引き込んでほしい。

♧ P.32 小豆の健康効果
♧ P.36 大納言の特徴
♧ P.48 小豆の選び方のポイント
♧ P.54 小豆の薬効
♧ P.56 抗酸化活性
♧ P.58 保存温度
♧ P.65 渋みとタンニン
♧ P.75 栄養
♧ P.118 あんこは太る？
♧ P.151 黒豆の民間療法

2016/10/20

料理というものは、手間をかけ愛情をかけて作られるからこそ、食べる側にもそれが伝わり、じっくりと味わってもらうことができる。食事は、ただ口に入れるだけのものではない。人の心を豊かにし、会話を弾ませる。忙しい現代社会だからこそ、日本型食生活を見直し、さらにそれを形作ってきた伝統的な食材の素晴らしさを再発見することが肝要。ファーストフードを始めとする簡便な食のあり方を見直そうとする動きが、スローフードという考え方を基に、今、世界的規模で広がっている。スローフードには、単においしいものをゆっくり食べようという考え方にとどまらず、消えつつある伝統的な食材や作り方、またそれに関わる生産者を守ることで、食文化とは何か、食べるとはどういうことなのかを、改めて問い直す意味がこめられている。２１世紀の今日においてもなお食卓にのぼる食べ物には、時代を経ても好まれ、支持されるだけの理由がある。基になるのは食材。本書では特に小豆を取り上げている。いにしえより日本人の食生活を潤してきた小豆を知ることは、伝統ある日本の食文化を知り、また、見直すことにつながる。小豆を通して、スローフードの持つ真の意味を考察する。小豆の知られざる驚異のパワーに魅せられた。