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エイズ治療薬を発見した男 満屋裕明 文春文庫
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エイズ治療薬を発見した男 満屋裕明 文春文庫

堀田佳男(著者)

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エイズ治療薬を発見した男 満屋裕明 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2015/09/01
JAN 9784167904579

エイズ治療薬を発見した男 満屋裕明

¥220

商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2020/06/09

感染症つながりで読了。 熊本大学から米NHI/NCIに移り、世界最初のエイズ治療薬AZT、それに続く、ddI、ddC、ダルナビルの発見を導いた、満屋先生の伝記。 医薬品開発が、化学者というモノを扱う科学者と、医師・生物学者という生ものを扱う科学者との共同作業だということを感じ...

感染症つながりで読了。 熊本大学から米NHI/NCIに移り、世界最初のエイズ治療薬AZT、それに続く、ddI、ddC、ダルナビルの発見を導いた、満屋先生の伝記。 医薬品開発が、化学者というモノを扱う科学者と、医師・生物学者という生ものを扱う科学者との共同作業だということを感じることが出来る。細かい技術論より、どんな発想で、この共同作業を進めようとしているかだ。AZTの場合、不幸にも、この「共同」がうまくいかなかった。本書のスタンスは、製薬企業の強欲のため、うまくいかなかったというもの(製薬企業側からすると、それが、企業のしたたかさと言うのかもしれない)。これは、オプジーボを巡る、京大と小野薬品との争いにも通じるところだと思う。 世界最初のエイズ治療薬ということで、規制当局である米FDAも特別な配慮を示したことも出てくる。 創薬、医薬品開発の大きな流れを、1人の科学者の足跡を通して、分かりやすく捉えることが出来る本。 YH

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2015/12/21

「死の病」と恐れられたエイズの治療薬を世界で初めて発見したのが満屋裕明・熊本大学教授だ。満屋は、母との約束を果たすため、医師となり、アメリカでエイズ治療薬の開発に没頭する。死をも恐れぬ壮絶な研究の日々と半生を描いたノンフィクション。 医療者にもかかわらずエイズの治療薬に関する知識...

「死の病」と恐れられたエイズの治療薬を世界で初めて発見したのが満屋裕明・熊本大学教授だ。満屋は、母との約束を果たすため、医師となり、アメリカでエイズ治療薬の開発に没頭する。死をも恐れぬ壮絶な研究の日々と半生を描いたノンフィクション。 医療者にもかかわらずエイズの治療薬に関する知識は無いに等しい私。たまたま店頭で新刊台にあって読んでみたのだが強烈な話だった。ここまで自己犠牲というか、自分の信念に基づいて研究できるってすごいなあと思ってしまう。私なら特許の方に意識が向いてしまいそう。誰より患者のためを思い、自分の得たことが認められたというそれだけで医学者、研究者として歩み続ける満屋先生には頭が上がらない。自分たちが病に対して戦えるのはこういう人たちのおかげだということを忘れないようにしなければと胸に刻んだ。

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2015/11/02

この本を読むキッカケは、NHKの放送だった。 エイズ治療薬を世界で初めて発見した男であり、ノーベル賞受賞してもおかしくない実績がある。 本書の主人公、満屋裕明は1950年(昭和25年)、長崎県佐世保市で生まれた。 母親が看護婦をしていた事が医師になるキッカケになった。 母親にこ...

この本を読むキッカケは、NHKの放送だった。 エイズ治療薬を世界で初めて発見した男であり、ノーベル賞受賞してもおかしくない実績がある。 本書の主人公、満屋裕明は1950年(昭和25年)、長崎県佐世保市で生まれた。 母親が看護婦をしていた事が医師になるキッカケになった。 母親にこう約束したことが今の満屋の実績につなげた。 『長生きの薬』を見つけるという約束だった。 1975年熊本大学医学部卒業して、同大学付属病院内科に勤務して経験を積んだ後、 1977年に熊本大学医学部内科の研究員となる。 そこでの逸話として、当時、原発性免疫不全症という稀有な病気の実験を行っていた。 その症状の解明の為に、血液を体重の十三分の一を採決して実験する。 そのため、近くの病院に声をかけて、免疫不全の病人が出たら、ナナハンのバイクで 飛んで行ったことから、『吸血鬼』とあだ名がついた。 熊本大学医学部の研究者として働いている時から、こういう考え方を持っていた。 「臨床医として一人の患者を助けるより、 実験研究者として科学の普遍に迫る方がより広範な社会貢献になる」という考え方だ。 その時からエイズ治療薬の発見をする素質があったことになる。 1983年、大学の教授の紹介でアメリカ国立癌研究所(NCI)に入所して、 いよいよ、世界に羽ばたいていった。 当初、満屋は2年で日本に帰るつもりでいた。 あくまで、研究員の経験を積むつもりであった。 しかし、偶然の出会いで、エイズウイルスの研究に携わるかの選択に迫られることになる。 その当時、1984年に満屋がいるNCIのギャロ博士が新種のエイズウイルスを発見した。 このキッカケが実験研究を行うか悩むことになる。 不安はあった。 まだ感染ルートが解明されていないエイズは致死率が高く、皆が恐れていたのである。 研究をすることは、死に近くなることでもある。 その悩みを妻、和子に相談した時、妻からこういう言葉が出た。 『誰かがやらないといけないから、しょうがないでしょう。医者なんだから。』 この言葉は満屋にはありがたい言葉だった。 研究することを決断した。 そして、ついにエイズ治療薬、『AZT』を世界で初めて発見したのである。 そこからまた、難問が待ち受けている。 通常の新薬開発は合成から新薬申請認可まで8年から10年、予算は8000万ドルから 1億3000万ドル必要である。 満屋には時間がなかった。 発見当時、アメリカでは数百万人の感染者が想定されており、 そのため国がバックアプして早期に認可された。 本書には、その後、製薬会社との特許戦争があったり、 訴訟問題があったりで、人間の欲望と傲慢が浮き出てくる状態に 満屋も翻弄するが、問題も無事、終わり 最近でもハードな生活が続いている。 月に一度はワシントンと熊本を往復する二重生活である。 そんなハードな生活でも、テレビでは元気な笑顔でインタビューに答えていたのが、 印象的であった。 内容(「BOOK」データベースより) 母と交わした幼い頃の約束―それは「長生きの薬」を見つけることだった。「死の病」と恐れられたエイズの治療薬を世界で初めて発見したのが満屋裕明・熊本大学教授だ。満屋は、母との約束を果たすため、医師となり、アメリカでエイズ治療薬の開発に没頭する。死をも恐れぬ壮絶な研究の日々と半生を描いたノンフィクション。 目次(「BOOK」データベースより) 第1章 長生きのくすり/第2章 夜のピクニック/第3章 人体実験/第4章 発見、再び/第5章 特許戦争/第6章 歪んだジャスティス/終章 戦いのあと

Posted by ブクログ