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聖徳太子 世間は虚仮にして
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2015/08/01 |
JAN | 9784309024028 |
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聖徳太子
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聖徳太子
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商品レビュー
3.4
6件のお客様レビュー
この聖徳太子は妻に対して、子に対して無関心で親心がないって思っていたが大切な女性に出逢って最期を看取ってもらいたいと願う。仏教を中心に話は進みイメージの聖徳太子はもっと肉が、丸みがある人だったがこの聖徳太子は冷酷というイメージが強い。頭が切れる人特有の冷めた雰囲気。 だが争いを好...
この聖徳太子は妻に対して、子に対して無関心で親心がないって思っていたが大切な女性に出逢って最期を看取ってもらいたいと願う。仏教を中心に話は進みイメージの聖徳太子はもっと肉が、丸みがある人だったがこの聖徳太子は冷酷というイメージが強い。頭が切れる人特有の冷めた雰囲気。 だが争いを好まず終始言葉を大切にしているが、現実との馬子との意見の相違に悩まされている。 仏教について丁寧に説明されているのでおおまかな教え、この世は幻影、無である、生まれ変わりなど入門書のような慧慈との問答もあるので身近に感じ、考えさせられる内容だった。 だけに読むペースも遅かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
作者は高校生の時に維摩経を読み普通に理解が出来たそうだ 以前、日本仏教は謎だらけという小説家の本と思えない著作を読んだときと同様に「仏教が分からないと日本史は理解できない」と改めて思う 聖徳太子の著作「三経義疏(法華・勝鬘・維摩経の注釈書)」について、本書の中で推古天皇に講じた勝鬘経のエピソードが深い 女帝に仏教を講ずるにあたり、この経典は在家信者の勝鬘夫人(祇園精舎近隣の舎衛城国王の皇女)が学んだ事を釈迦に述べる体裁のため、順次語り続ける内容が大乗仏教を心髄を簡潔に伝えてくるのだそうだ また、本書が神秘的な聖徳太子を描く事よりも、政治家として皇族としての姿を史実(?)どおり描いたところが凄いと思う 自分本来の資質が真理探究肌の処を、知り得た真理を現実の政策に反映するもどかしい苦悩がまさに「菩薩」としての報われぬ身を二重写しに読者に訴えてくるのだ また仏教が好きになった(´・ω・`)
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聖徳太子像については様々な説があり、中には不在説もあるが、この作品での聖徳太子は日本書紀の記述に沿った像となっている。 その意味では小説としての面白味はないが、後に聖徳太子と呼ばれる上宮王(かみつみやのみこ)が、蘇我の血を引きながら蘇我一族に振り回されることなく、時に敵対し時に強...
聖徳太子像については様々な説があり、中には不在説もあるが、この作品での聖徳太子は日本書紀の記述に沿った像となっている。 その意味では小説としての面白味はないが、後に聖徳太子と呼ばれる上宮王(かみつみやのみこ)が、蘇我の血を引きながら蘇我一族に振り回されることなく、時に敵対し時に強かに取り込みながら国政に取り組む様は生々しく、興味深いものがあった。 個人的には大昔に読んだ、山岸涼子さんの『日出づる処の天子』で描かれた聖徳太子像が印象的で、この作品ではそこに近い像が描かれていたので入り込めた。 舎人である調子麿が出てきた時は嬉しかった。 勿論違う部分もあり、決定的に違うのは上宮王と蘇我毛人が敵対しているところ。 毛人の代わりに鞍作鳥が上宮王に寄り添っている。 また作品では上宮王の仏教に対する傾倒振り、仏教に対する深い理解や知識に多くのページが割いてある。 当時は仏教は新興宗教であり古くから信仰されてきた八百万の神を軽視することに対する激しい抵抗もあっただろう。 そんな社会の中で、上宮王がいかに仏教を国政に取り込み、国の礎とし、更には自身の厳しい政治人生と修行を重ね合わせる中でどう仏教に救いを求めたかということが描いてあって、その辺も納得出来るところは多かった。 実際に聖徳太子がいたかは別として、上宮王のような人物が正しい道と信じて進むにしても苦悩は付きまとい、それを修行と受け止めて国作りに邁進したという物語としては面白く読めた。 サブタイトルの『虚仮』とは元は仏教用語であり、偽り、実体のないものという意味らしい。 あとがきにて作家さんが高校時代に経典を読んでいたというエピソードがあり驚いた。 どおりでこれ程経典の話を書ける筈だ。
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