職業は売春婦

M.G.グラント(著者), 桃井緑美子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 青土社
• 発売年月日: 2015/07/01
• JAN: 9784791768752

商品レビュー

2022/09/14

　売春婦は監視・保護される対象、ということは「売春婦」は彼女のジョブではなく、人格である、とみなしている、それが本書の主張だと思う。ジョブだから搾取やトラブルはそれを問題視すればいいわけで、会社員のジョブ、と同じことで、人格にかかわるものではない。世間に認知されているジョブで追い込まれて自殺する、という例もあるのです。往々にして売春婦たちの声に貸す耳を持たない、現状。
　「自己物象化」の効果の実装する目的のためにに若い女性があつめられ、ビキニを着せられ数学の問題を解くよう指示する、という研究があったそう。当然うまく解けない、という結果が出てきた。結果ありき、ですね。視線を気にして、ということがマイナス要因として働いたことなのですが、プラス要因になることだってあります。

　210718

2022/01/12

売春がなぜ違法なのか？搾取される存在としての売春婦という設定から助けるための法律なのか？この書は、そうした常識？を疑う事が必要だと主張している。働く人をその職業ゆえに差別することは人権無視だというのだ。

2015/08/14

Playing the Whoreの翻訳。セックスワーク運動の方から各種差別に反対。いろいろ読みにくい。

p.50の「討論会ではとりあげれない問題リスト」はおもしろい。

「売春はどう定義されるか」「性を売る者はそれをどう言い表わすか」「女性が性を売らないようになる要因にはどんなものがあるか」「女性が売春に反対するようになる要因にはどんなものがあるか」「性を売るのが実際にはどんなことなのかを女性にもっと理解してもらうために私たちはどうすればよいか」「セックスワーカーが……自分地震の生活について公開討論会を主催できるようになるにはどうすればよいか」