彷徨える英霊たち 戦争の怪異譚 中公文庫

田村洋三(著者)

• 販売会社／発売会社: 中央公論新社
• 発売年月日: 2015/07/25
• JAN: 9784122061491

商品レビュー

2018/07/05

非常にユニークな書です。戦争の犠牲になった方々の記録は数多いが、「怪異譚」というスタイルをとった書は初めてでした。
亡くなった方々の無念の思い、想像もできないような苦しみは少しでも知っておかねばならないな、と思いますが、戦死者にまつわる奇妙な体験談として書かれた本書を読んでみると、亡くなった方々の「思い」がより強く胸に迫るようです。

2017/02/18

怪異譚とあったためおどろおどろしい内容と思ったがそうではない。戦闘やその作戦の背景の説明が多く、一気に読むことができる。太平洋戦争の知識が無くても読み進めることができる。むしろそのような人こそ読むべきと思う。

戦争の本当の悲惨さが良く分かるし、読み進める中であまりの痛ましさに何度もグッとくるものがあった。慰霊についての認識を改めさせられた。

2015/10/09

こんなことってあるのかな？って思うし、わたしは幽霊なんて信じてないけど、あの戦争に限ってはありえるって信じたい。
死んだ人と生き残った人の紙一重の差がとても哀しい。
でも生き残ったことは恥ではないと思う。
良い本でした。