失敗することは考えない 走る！盗塁哲学

鈴木尚広(著者)

• 販売会社／発売会社: 実業之日本社
• 発売年月日: 2015/07/01
• JAN: 9784408455488

商品レビュー

2016/09/12

鈴木尚広。プロ野球好きの方なら一度は聞いたことがある名前だろう。
読売巨人軍の代走の切り札。

すなわち、巨人軍が一点欲しい時、バッターが一塁に出ると、彼が代走になり、二盗を決め一本のヒットで本塁に帰ってくるという役割を与えられているのだ。

彼が上記のような起用をされるのは、彼のバッターとしての実績不足もあるが、鈴木選手を重用した恩師・原前巨人軍監督の意向も大きい。鈴木選手が２００盗塁を決めた時の原さんのコメントが興味深い。（２０１４年４月２９日）

「若い時からよく知っている選手。（中略）ケガが多かったが、今は衰え知らずだし、むしろ強く、速くなっている。尊敬しています」

そうなのだ。鈴木選手は自分の野球選手としての特性を良く勘案をして、オンリーワンの選手になったのだ。

球団も彼を全面的にバックアップし、彼専用のダッシュ用通路を自軍ベンチ裏に設置しているほどなのだ。

少し昔、ジャイアンツの選手が出ているCMで「♪子供の～頃から、エースで四番～」という歌があったが、彼も違わず小学校の時は高学年の時ピッチャーをやっている。但し、彼はそのころから、とても足が速かったので、ちょっとでも外野を抜けるとランニングホームランになったり、シングルヒット性の打球でも二塁打になったり、盗塁も二盗、三盗と立て続けることが多かったそうだ。

そんな彼は福島県の相馬高校に進み、卒業後巨人に内野手として四位でドラフト指名された。親御さんとの相談の上「どうせ大学に行ってプロ野球選手を目指しているので」ということで、あっさり巨人軍に入団。ファーム（二軍）暮らしが始まった。

いまでこそ、鈴木選手は「毎試合ベンチ入りしている」といった印象が強いが、上記の原監督の言及のように、ケガが多かった。

それを解決したのが、彼がパーソナルトレーナー・岩舘正了先生との出逢いだったそうだ。詳しくは本書を読んでいただくとして、要は鈴木選手は「インナーマッスル」を鍛えることでケガを起こさない体にした。

ここから皆さんの一番知りたい点。「なぜ、鈴木選手は盗塁があんなに上手なのか？」だ。

詳しくはまたしも本書に譲るとして、彼曰く盗塁の基本は「いいスタート」に尽きるそうだ。いいスタートをすると、足の速い選手なら、自然といいスライディングが二塁上でできる。

本書にはもっと深遠な盗塁学について、彼なりのフィロソフィーが語られています。鈴木選手曰く「集中し過ぎる」こともマイナスだそうです。なぜ？なぜ？と思われる方はぜひ本書を読んでください。

残念ながら２０１６年のシーズンは、セ・リーグでは一昨日広島が優勝しましたが、わがジャイアンツもクライマックス・シリーズで広島を破って日本一になる可能性もあります。

その時は鈴木選手も大活躍するであろう。頑張れ鈴木選手、頑張れ巨人軍！

2016/04/03

　気になったことが一つ。
監督が変わった場合の不安が書いてありました。
　この本が出たのは、原辰徳さんが指揮した頃、今は高橋由伸監督です。

　私の生き方だから、という言葉を信用して、今シーズン応援をしてもいいんですよね。
　週刊誌に変な噂が立ってます。それを払拭するぐらいの活躍をしてもらいものです。

　試合に臨むまでの姿勢は感服しております。
野球本としてみるのもよし、精神論として読むのもOKだし、スポーツ選手の心得として読むのもよし、ミーハーとして読むのもいいでしょう。
　読みやすいです。

2015/07/26

レギュラーではないけど、チームの中における自分の役割を見つけ全うする鈴木選手。
一瞬のために毎日のルーティンを大事にし、常に自分と戦うことを心がけている鈴木選手。
鈴木選手の姿勢から、会社員として働く自分も以下のことを念頭に仕事に取り組みたいと感じました。

・自分の強みをみつけ、組織の中での自分の役割を発見し、会社に貢献する。