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日本の中でイスラム教を信じる
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2015/07/01 |
JAN | 9784163902982 |
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日本の中でイスラム教を信じる
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二〇一五年七月出版の本。九・一一からは十年以上経っているが、IS(いわゆる「イスラム国」)による日本人人質事件が起きたのがこの年の初頭だった。 本書の中でも繰り返し強調されているが、「イスラム教徒」と一括りにして概念的な知識や情報を得ることよりも、ひとりひとりの話を聞き、その...
二〇一五年七月出版の本。九・一一からは十年以上経っているが、IS(いわゆる「イスラム国」)による日本人人質事件が起きたのがこの年の初頭だった。 本書の中でも繰り返し強調されているが、「イスラム教徒」と一括りにして概念的な知識や情報を得ることよりも、ひとりひとりの話を聞き、その暮らしを描き出すことを、本書では重視している(ルポルタージュだしそりゃそうだろうという気もするが)。私も、全体の感想というよりは、印象深かったところを点描的に書き留めておくことにする。 ・古河電工に勤めるインドネシア人ムスリム女性のソリハさんの例。スカーフ着用、一日五回のお祈り、飲食の制限などが就職や業務遂行のうえでの障害になることはない。採用担当の関さんの、「外国人かどうか、何教徒かどうかは関係なく、この人に当社で働いて欲しいと思ったから、そのためにできることをしただけ」には納得。ただソリハさんの「私は外国人だから許容されている」という指摘も鋭い。 ・アッラー以外の神に祈ってはならないという教えがあるため、ムスリムはお葬式でも「冥福は祈れない」。なるほど。そう言われてみると日本人はよく祈る。冥福だけでなく、挨拶として頻繁に、健康や活躍や繁栄など祈る。あれは誰に祈っているのだろう。神様仏様誰でもいいや、という感覚でいうと、アッラーにも祈っているかもしれない…。 ・十八歳のときに自ら選んでイスラム教に入信した日本人女性の大槻さんがおもしろい。特に女性の扱いについてなど、自分としてもコーランに納得がいかないところがあるし「こんなこと息子が信じるようになったら困る」とも発言しており、でもある時期礼拝の時間が自分を救ってくれたことも事実で、なんとか自分と神様との間で落とし所を探ろうとしている様子に、こういう人もいるんだという驚きを覚えた。 ・ジハードは聖戦と訳されるが、本来のアラビア語の意味は「奮闘努力すること」(寅さん…)。東日本大震災でイスラム教徒のグループが被災者支援を行ったことについて、「ただ困っている人がいるから助けただけ。もちろんそれは簡単ではない。被災地へ行くのも大変だし、自分たちの生活だってあるのだから。助けたいと思うのは当たり前でも行動を起こすには勇気がいる。だからこれが本当のジハードなのだ」と。
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イランでヘジャブ(髪を覆う布)を正しく纏っていないと逮捕され、獄死した女性のニュースを知った時、ちょうど手元に本書があった。多くの人同様警察の愚行には激しい怒りを覚えたが、本書の目次を読んである疑念が湧いてきた。 「我々もイスラム教徒の人達にこちらの基準を強要している節があるので...
イランでヘジャブ(髪を覆う布)を正しく纏っていないと逮捕され、獄死した女性のニュースを知った時、ちょうど手元に本書があった。多くの人同様警察の愚行には激しい怒りを覚えたが、本書の目次を読んである疑念が湧いてきた。 「我々もイスラム教徒の人達にこちらの基準を強要している節があるのでは?」 日本で暮らす彼らの日常及び彼らを取り巻く純日本人の対応について、フォトジャーナリストである著者が独自調査。序章ではシャルリー・エヴド事件の風刺画を巡るデモに触れているが、デモの実施についても信者間で意見が割れていたという。 したがって本書では「イスラム教徒」と一括りにせず、それぞれのイスラム教徒を「(全世界のイスラム人口である)16億人分の1の存在」と呼んでいる。 今回初耳で驚いたのは純日本人にもムスリム・ムスリマがおり、国内の生活に些か不自由していることだった。(驚いている時点で浅学菲才だったことを実感、そして猛省…) インドネシア出身のソリハさんは上司や同僚が寛容なのに対し、数年前に入信・イスラム名に改名したイーマーンさんは会社でスカーフを纏うことを許されていない。 ソリハさん曰く「自分は外国人だから許されている」との事で、それがまた胸に刺さった…。それを踏まえると、イーマーンさんの上司の失言は"外国人"には面と向かって言えない偏見を日本人である彼女に吐き出しているようにしか見えない。 一方最近の小中高は比較的融通が利くようで、例えば礼拝用に校長室を提供している。(給食代わりの)お弁当は、周りを気遣い給食メニューに合わせている家庭の話には圧倒されたが…。 授業でイスラム教を習った際、解説に違和感を覚えることもあるらしいが、少なくとも著者が取材した子供達にはストレスになっていないみたいで安心した。 「一日5回のお祈りを合計しても30分もかからない」「『それくらい神様に時間やってもいいんじゃねーの』っていう感じ」 デモやその他事例から、信者の間にも教えに対して様々な解釈や齟齬があった。 ではイランの事件は、警察側の解釈との齟齬があったから"自ずと"発生したのか?我々は、日本の基準に合わないからと「郷に入れば…」を強要するか、そうした話題をひたすら避けていくしかないのか? ソリハさんの会社は直接話をするのが一番だと思い、採用時になるべく質問やコミュニケーションを取るようにしたという。そして彼女は現在、公私共に安心して日本で暮らせている。 対話を重ねることで初めて、彼らは日本の中で"自分の"イスラム教を信じられるのか。
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日本に住むイスラム教徒を負ったルポ。 イスラム教になじみが薄い日本で、彼らははどのように暮らしているのか? イスラム教徒として、どう子どもを育てていくか。 日本で働くことと、ムスリムとしての生活様式・習慣とどう折り合いをつけているのか。 ムスリムとの結婚や、親の代からのムス...
日本に住むイスラム教徒を負ったルポ。 イスラム教になじみが薄い日本で、彼らははどのように暮らしているのか? イスラム教徒として、どう子どもを育てていくか。 日本で働くことと、ムスリムとしての生活様式・習慣とどう折り合いをつけているのか。 ムスリムとの結婚や、親の代からのムスリムというわけでもなく、全く自らの意思でイスラム教徒になった日本人もいる。そういう人たちのことを知る機会は少なく、本書はそういう意味でなかなかいい線をついていると思う。
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