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大東亜戦争 敗北の本質 ちくま新書1132
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2015/07/01 |
JAN | 9784480068439 |
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大東亜戦争 敗北の本質
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商品レビュー
2.7
3件のお客様レビュー
太平洋戦争における日本の敗北については、様々な書籍で相当の分析が行われてきたであろうし、かの有名な「失敗の本質」などは学生時代から繰り返し読んできた。各界の著名人、政治家、企業家にも愛読されてきた同書であり、そこから学ぶべき事は、組織に於ける失敗は繰り返され、失敗を知り、同じ轍を...
太平洋戦争における日本の敗北については、様々な書籍で相当の分析が行われてきたであろうし、かの有名な「失敗の本質」などは学生時代から繰り返し読んできた。各界の著名人、政治家、企業家にも愛読されてきた同書であり、そこから学ぶべき事は、組織に於ける失敗は繰り返され、失敗を知り、同じ轍を踏まない様にする事の大切さであった。 本書もそのタイトルが示す様に、帝国陸海軍、日本という国家そのものが「敗北」に至るまでの経緯と原因について述べられている。前述の失敗の本質が、失敗を招く人の心理や組織の風土に着目されているのに対し、本書は敗北そのものに焦点を当てている為、日本が戦争に突き進む流れや、敗北に傾くキーとなった出来事、加えてそれを現実化させて行く人々の心理や組織の病理を総合的に理解できる点で優れていると感じた。 今も世界では内戦や国家同士の戦争が繰り返されているが、ニュースやネットで局所的にしか把握できない状況の中にも若干ながら通ずる部分があり、何より現代のビジネスシーンで見られる様な、人間心理や組織の空気などは日々の仕事の中で容易に眼にする事ができる内容も多い。 本書で繰り返し原因として述べられる、情報と兵站の軽視については、どの書籍でも語られる原因の一つとなっているが、開戦前のあまりに楽観的で見通しの甘い当時の考え方は、正に始める前に既に敗北していたと思わざるを得ない。対アメリカに国力では遥かに及ばない日本。石油をアメリカからの輸入に頼り、それがなければ国家国民の生活自体がおぼつかない。それでもマレーシア、インドネシアなど南方から手に入れるとなれば、当然船舶が必要になるわけで、シーレーンが絶対的に確保できている(守られている)事は絶対条件である。逆を言えばそれを叩いて仕舞えば、日本の生命線は絶たれる。誰がみても簡単に想像できる事だが、日本はそのシーレーンを破壊され、かつ船腹数の見通しが全く甘く、アメリカ潜水艦の格好の餌食となる事で誰もが知る「油不足」にあっという間に陥る。 戦争という国家の存亡を左右する事態に対して、政治が軍事に口を出せない状況や、戦争目的も定まらない状況だったからこそ、アメリカの行動や考え方に対してもチグハグでその場凌ぎ、逐次的な対応しか打てない。見通しが楽観的に成らざるを得ないのも、明確な戦争目的の下で政府と陸海軍、統帥部が一致団結し、共通の目的の元に整合性のある対策を打つ。これこそが最大の力の発揮に繋がる。それにも関わらず、「自存自衛」なのか「大東亜共栄圏の解放」なのか「侵略による植民地化」なのか、表面上の建前と深い所にある本音が入り乱れ、現場も指揮も統一されない。何より始めた戦争をどの様に終結させるか、こればかりは開戦前に、明確な目的のもとに設定した目標地点が無ければ、見当もつかない、若しくは安易な想像上のゴールにしかならない。 今次の戦争が見事に示している様に、戦術面を支える技術面での見通しも更に甘い。成功事例を過度に信じる体質、日露戦争の経験から得てしまった白兵銃剣突撃主義と大艦巨砲主義。銃撃や砲撃の威力、スピードが劇的に向上する中、夜間の銃剣突撃による攻撃の一点張り。更には戦艦大和、武蔵の建造などで航空戦力に充分な資源が回せないなど、その後の経緯を知る我々からすると滑稽でしかない。 最後は精神主義と、最早ビジネスの中でも精神論だけで押し通す様な企業すら最近は見かけないが、当時最高の頭脳集団が考えたにしては余りにも稚拙すぎる。確かに技術力や資源量では遥かに敵わない事は理解した上で、そこに頼らざるを得なかった(精神力で押し通せ)状況があったのだろう。そして、それでも戦争をしなければならなかった理由については、本書を読み、開戦の経緯、組織同士の対立、政治と軍事の分離など、あらゆる箇所からヒントを得られる。 その様な中にも僅かに存在する冷静な分析や現実的な予測は、全体の意見の中に簡単に握り潰されて行く。こうしたシーンはビジネスの中にもよく見られるが、会議内で声の大きな意見に傾いて行く様にも似ている。本来なら現場を知っている人間の意見が正しい事が多いが、それは活かされず、上位層の過去の成功体験に基づく主張や指示にかき消されて行く。 後半は海軍乙事件を題材に、福留繁中将が機密文書を廃棄したと言い張るような海軍の隠蔽体質。正に私の仕事現場でも日常的に見られる光景だ。 まだまだ多くの敗北原因が本書では詳細に語られていくが、何よりも戦争指導の不徹底に始まり、海軍陸軍意見対立などの組織同士の不和、作戦目標が共有されない点など、異なる目標地点に向かう組織が会社を発展させる事が無いように、戦争に「敗北しない」事も難しい事が容易に理解できる一冊である。
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戦史ものが書かれるのは、二度と失敗しないための教訓を残すため。帝国陸海軍のデタラメっぷりがよく分かる一冊だ。でも、きっと同じ失敗を繰り返すのだろう。近年ますますそう感じる。それは最近の選挙結果やネットの動き、マスコミ報道から感じられるものだ。声の大きい意見だけが取り上げられる、見...
戦史ものが書かれるのは、二度と失敗しないための教訓を残すため。帝国陸海軍のデタラメっぷりがよく分かる一冊だ。でも、きっと同じ失敗を繰り返すのだろう。近年ますますそう感じる。それは最近の選挙結果やネットの動き、マスコミ報道から感じられるものだ。声の大きい意見だけが取り上げられる、見たい情報だけを受け入れる、皆んながそういうから、そうしようよ。 これが一番危ないのに。 大局的な判断から、この10年はガマンしましょうなんて、誰も支持しない。今の生活が大切なんだ。でもその結果がとんでもないことになったりする。実は大東亜戦争に突入したのもこれが根本原因だったりするんだ。
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新しい知見が無いように思えた。本書の内容で初めて知った事項は無かったし、解釈も論理もよくあるもので目新しさは全く無い。 現在から過去を批評すれば誰でも「神」にはなれるが、そこに新しい認識を発見できなければ人前で語るものではないと思う。 2016年11月読了。
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