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世界の果てのこどもたち
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2015/06/19 |
| JAN | 9784062195393 |
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世界の果てのこどもたち
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商品レビュー
4.3
160件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
戦時中の満州で出会った、珠子・茉莉・美子、3人の、それぞれの人生の物語を、日本・中国・韓国、3っつの国家と民族の物語に重ね合わせて描いた力作。 最近では減ってしまった、戦争の悲劇をまっすぐに伝える作品だと思った。茉莉の経験した空襲の恐怖、戦災孤児の戦後、珠子が経験した満州開拓団の悲劇的な運命、中国残留孤児の悲しみ。そして、美子たち朝鮮人が耐え忍ばなければならなかった屈辱。侵略者、加害者側としての日本。それぞれが具体的に、詳細に、容赦なく惨たらしく描写されている。恐ろしかったし、悲しかった。 何十年か前、私が子供の頃には、児童文学にも、映画やTVドラマにも、戦争の恐ろしさを伝える惨い描写が数多くあったが、最近ではあまりないように思う。子供たちにトラウマを与えないよう、マイルドな描写になっていたり、具体的には描かれなかったりする。それはそれで必要な事だと思うが、このようなトラウマ本も、やはり必要だ。戦争は悲劇しか生まず、いつどんな時にでも迷う余地などない絶対悪だと、誰もが心に刻まなければ、悲劇は繰り返される。子供…とは言わないが、若い人に読んでもらいたい本だと思った。 満州で、同じ思い出を共有した3人の少女、それぞれの人生を描いていく構成は、非常に読みごたえがあった。誰が一番とは言えないくらい、戦争は、国家は、時代は、戦後になってからも彼女たちそれぞれの人生を翻弄し続ける。この本を、3人の友情を描いた小説というには、出会った時の3人が幼すぎるし、共に過ごした時間も短すぎる。3人それぞれに、もっと強い友情で結ばれていたのではないかと思われる人物も現れる(まあ、ほとんど死んでしまうのだけれど)。3人の友情の物語は、まだまだこれからだ。3人が生き残って、再会できて、まだ寿命が残っていて、これからも友情を深めていけそうな、希望のあるラストが良かった。この平和が続きますように。 で、ちょこっと、つっこみたいところを書くと。 茉莉が結婚しなかった心情には、ちょっと共感できなかったなあ。理解はできたんだがそれでも、何故そこまで、子供だったあなたが、むしろ被害者であるあなたが、加害者意識を背負い込むのか、と思ってしまった。勝士と幸せになってほしかったなあ。 あと、珠子一家が日本に来ることを決断するあたりも、すんなりすぎて、え?と思った。珠子の、母親に会いたい、故郷に帰りたいという気持ちまでは理解できるとしても、家族で移住となると話は別だ。珠子の素性がばれたらという不安はあるにせよ、夫婦とも仕事はうまくいっており、子供たちも中国人として育っている途中で、言葉もわからない国に、そんな簡単に移住するか?一応政治的に安定して、経済成長の早かった日本は、生きやすく見えたのだろうか。残留孤児の珠子に、国からの手厚い保護があると思ったのだろうか。
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時代に翻弄された、3人の女性の人生がとても辛かった。しかし、希望を与えてくれるものでもあった。戦争を考えるにあたり、読んでおきたい一冊。日本は戦争の被害者であると同時に、加害者でもあるという事実、中国残留孤児の方のことも忘れかけていた。 【心残った言葉】 いくらみじめで不幸な目...
時代に翻弄された、3人の女性の人生がとても辛かった。しかし、希望を与えてくれるものでもあった。戦争を考えるにあたり、読んでおきたい一冊。日本は戦争の被害者であると同時に、加害者でもあるという事実、中国残留孤児の方のことも忘れかけていた。 【心残った言葉】 いくらみじめで不幸な目に遭ってもね 享けた優しさがあればそれをおぼえていればその優しさを頼りに生きていける。それでその優しさを人に贈ることもできる。 (2020.11.5読書ノートより)
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高知の貧しい村から満州へ開拓団としてやってきた珠子、満州で農事指導員として働く父を持つ朝鮮人の美子、運輸関係の商売をする父を持ち裕福な家庭で育った茉莉 幼い3人が洪水で寺に取り残された時に分け合った1個のおにぎりの記憶がこの後の3人の過酷な人生で支えになる。 珠子は中国孤児になる...
高知の貧しい村から満州へ開拓団としてやってきた珠子、満州で農事指導員として働く父を持つ朝鮮人の美子、運輸関係の商売をする父を持ち裕福な家庭で育った茉莉 幼い3人が洪水で寺に取り残された時に分け合った1個のおにぎりの記憶がこの後の3人の過酷な人生で支えになる。 珠子は中国孤児になるが幸いに親切な中国人の養父母に育てられ中学校にも通うことができた。養父母の愛情を一身にうけることと引き換えのように日本語、両親の顔などの記憶が薄れていく。 美子は横浜のバラックで貧しい生活を強いられる。本国は朝鮮戦争で北朝鮮と韓国に分断され、帰る祖国もない。日本で在日同胞としてのアイデンティティを持ち生活を営んでいた。茉莉は横浜の大空襲で両親、幼い弟を亡くし孤児となり、施設で育つ。空襲後の混乱の中、奪われるという記憶が強烈に残り、結婚も子を持つこともないが美容院を経営し、自立した女性に育つ。うたという女の子を引き取り育て上げる。 主人公となる3人の女の子以外にもたくさんの子供達が登場し、罪のない子供達の人生を狂わせてまで起こった戦争とは一体なんなのか、平和のありがたさを思い知らせる一冊。
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