映画は絵画のように 静止・運動・時間

岡田温司(著者)

• 販売会社／発売会社: 岩波書店
• 発売年月日: 2015/05/01
• JAN: 9784000222945

商品レビュー

2016/08/02

（「BOOK」データベースより）
19世紀末に産声を上げた映画は、絵画の長い歴史からいかなる影響を受けてきたのか。運動と静止、物語性と非‐物語性、イリュージョンと物質性―イメージが、メディアやジャンルをどのように越境し、変容を見せるかを照射するイメージ論研究の最先端に立った比較考察。映画や絵画・彫刻の図版をふんだんに使いながらわかりやすく語られ、映画好きも西洋美術ファンも楽しく読める本。

2015/11/27

映画の表象を絵画的なモチーフやテーマのもとで記述する試み。窓や鏡などの絵画的モチーフに沿って映画が読まれていく。

映画論としてよりも、絵画論として読む方が刺激的なように感じた。どちらにしてもそうした分野横断的な交通が起こるのが、イメージ論の面白さだということも感じさせられる。

2015/09/15

非常に読み応えがあり，映画にも新しい視点を与えてくれた．ただ，知らない作品はもちろん，知っていたはずの作品も細部に言及されるとわからなくなり，挿画はかなりあったと思うけれど，もう一踏ん張りの挿画があれば，もっと良かった．映画については，的確な作品解説があり，見ていない映画もたくさんあったけれど，それなりに楽しく読めた．
それにしても，作者の博覧強記恐るべし！