セックス・ドリンク・ロックンロール！ 光文社文庫

みうらじゅん(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2015/06/11
• JAN: 9784334769215

商品レビュー

2024/05/18

ずいぶん昔に楽天ポイントがもったいなくて購入したまま長く放置してましたが、そろそろ引っ越しということもあり荷物を減らすためにも読了。
なんというか、”自伝的”と言えば言葉はいいですが、実際に会った（と、思われる）出来事をごとごとと並べて、何となくストーリー仕立てにしただけという感じで、行間も何もなく、かなり物足りなく感じました。一つ一つのエピソードは面白いので「これ、小説じゃなくてみうらさんの語り口で聞いた方がよっぽど面白い話なんじゃないかなー」と思ってしまいました笑
過去、みうらじゅんさんの活動は好きだったし、リスペクトもしていましたが、コロナや戦争の中でやはり”しらけ”の佇まいというか、半笑いのニヒリズムは何も役に立たないんだなという絶望感もあり、そういった印象の変化も、多少はこの本への感想にも影響していそうです。

2018/01/26

前に読んだ「自分なくしの旅」では美大に入るまでの話で今回は美大に入ってからの話なので勝手に続編だと思ってましたがこのセックスドリンクロックンロールの乾純くんは別人です。
二浪して美大に合格しましたがここでの乾純くんは現役で合格してます。
そしてまたまた童貞です。笑
美大に入学してすぐ知り合った玉手がいいキャラクターしてます。
実際にみうらじゅんが本当に美大でああいう人物と知り合ったのかどうかはわかりませんがそのような人からインスピレーションを受けたのは間違いないのかなと…。
ロックンロールとは何か。ジョンレノンがオノヨーコに対して歌っていた気持ちを乾純が解釈してる最後のシーンが印象的でした。
ゴジラを盗んでお母にバレてた話などは本人が「ない仕事の作り方」で語ってるように実話です。笑
だから自伝的小説なのでしょう。
「自分なくしの旅」よりも完成度は高いと思います。おもしろかった。