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謎伯爵花嫁を求める マグノリアロマンス
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謎伯爵花嫁を求める マグノリアロマンス

ジーナ・コンクル(著者), 多田桃子(訳者)

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謎伯爵花嫁を求める マグノリアロマンス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 オークラ出版
発売年月日 2015/06/01
JAN 9784775524268

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5

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2017/06/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

素晴らしい作品でした。 読み応えもあり、何よりも読了した今、心が洗われるような清々しい気持ちと同時に何か暖まるような、和やかな気持ちにもなっています。 この長い物語りを読了した今、真っ先に浮かぶ言葉は ―高潔な心は何ものをも凌駕する。  です。 ヒロインのリディアは継父の借金の形に「怪人、野獣」と呼ばれる伯爵の花嫁となることに。 まだ26歳の若い伯爵ですが、大学を出てすぐに科学者者として船旅に出、その際に酔った海賊たちに顔半分に無残な傷を負わせられるという不幸にあいました。 元々、社交嫌いでもあった彼はその怪我が原因で、ますます世間から遠ざかり屋敷に引きこもって科学研究に打ち込むよになりました。 ―私の顔が怖くはないのか? 伯爵の問いかけに、リディアは首を振ります。 頑なに閉ざした「野獣」の心の扉を彼女は根気よく開いていきました。 ロマンス小説で涙したのは、恐らく初めてか、あったとしても久しぶりかもしれません。 伯爵ことエドワードを見ていると、「生き急いで」いるよう見えました。傷のせいで自棄になっているいうよりは、すべてに絶望してしまい幸せからわざと背を向けているような感じです。 顔半分に判別のつかないほどの傷を負ってしまったらと想像すれば、彼の孤独と哀しみも理解できる気がしました。 リディアは「野獣」の心―彼の孤独と哀しみに寄り添うことで、彼の心の扉を開きました。 また理解するだけでなく、更にそこから抜け出させたのです。リディアに手を引かれて、伯爵は「人」として生まれ変わったのです。  伯爵が結婚を急いでいたのは、彼が新たな船旅に出るため、跡継ぎを儲けることが目的でした。  物語りの終わり、どうしても彼をとどまるように説得でなかったと思いこんだリディアは夫にただ一言告げるために、必死で港に向かいます。 ―愛しています。  と。  出航した船に乗っているはずの夫は笑顔を湛えて彼女の前にいました。 ―酔っぱらった海賊どもが残した火傷よりもよほど深いしるしを、きみにつけられた。  エドワードもまた妻に愛していると告げたのでした。   感動的なラストに思わず胸が熱くなりました。   作中に何度も「野獣」という言葉が出たこと、酷い傷を負った高貴な男性が引きこもっていて、その頑な心を町娘が開いてゆく―という筋立ては、かの「美女と野獣」を彷彿とさせると思っていたら、やはり後書きには訳者の方がこの小説は「美女と野獣」をベースに描かれていると書かれていて、納得です。 この本に出逢ったのは本当に偶然ですが、折しも今、「美女と野獣」が実写化されて話題になっていて、タイムリーに読めたことはとても幸せでした。  高潔な心は何者ものをも凌駕する―という言い方が堅すぎるとしたら、「愛と優しさは哀しみを癒やす」とでもいえるでしょう。 文章表現も深みがあり、それらが余計にこの作品の味わいを深めています。 大変勉強になりました。

Posted by ブクログ

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