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独裁者は30日で生まれた ヒトラー政権誕生の真相
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独裁者は30日で生まれた ヒトラー政権誕生の真相

H.A.ターナー・ジュニア(著者), 関口宏道(訳者)

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独裁者は30日で生まれた ヒトラー政権誕生の真相

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2015/05/01
JAN 9784560084281

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2021/09/15

1932年7月のドイツ国会選挙で圧勝したナチスであったが、11月の選挙では34議席を失い、200万票も得票を失っていた。当時の大統領ヒンデンブルクはヒトラーを首相に任命することを拒否して、多くの有権者はヒトラーが首相になれなかった失望からナチスの支持から離れていった。32年末には...

1932年7月のドイツ国会選挙で圧勝したナチスであったが、11月の選挙では34議席を失い、200万票も得票を失っていた。当時の大統領ヒンデンブルクはヒトラーを首相に任命することを拒否して、多くの有権者はヒトラーが首相になれなかった失望からナチスの支持から離れていった。32年末には大恐慌からの景気の底を打ち始めており、大恐慌の社会不安を背景に票を集めていたナチスの勢いに陰りが見え始めていた。また、ヒトラーの右腕だったグレゴール・シュトラッサーの離反、相次ぐ選挙による選挙資金の枯渇と党内の財政事情は極めて悪く、解党寸前にまで追い込まれていた。 1933年1月1日、有力紙であるフランクフルト新聞の新年の社説は「民主主義に対するナチス党の強烈な攻撃は撃退された」と宣言し、由緒あるベルリンの日刊紙、フォス新聞の主筆は「共和国は救われた」と書いていた。社会民主党の機関紙、前進は、その論説の見出しを「ヒトラーの台頭と没落」とした。カトリック系のケルン国民新聞は、一年前に同紙が予測した「ヒトラーが権力に達することは決してないだろう」という当時は大胆に思われた見解もいまでは陳腐なものになったと指摘した。それから一ヶ月もしないうちに、ヒトラーは首相に就任する。 本書では、1月末にヒトラーが首相に就任するまでの30日間の出来事が書かれている。筆者は、ナチスはドイツ国民の大多数により民主的な手続きを経て首相に選ばれたとする通説に異議を唱え、当時落ち目だったヒトラーを首相に就けた主犯は、前首相パーペン、首相のシュライヒャー、大統領のヒンデンブルクであるとする。「共産党が政権につくよりマシ」と考えてナチスに好意的だったシュライヒャー、シュライヒャーに首相を蹴落とされたことで復讐に燃えて陰謀を企んでヒンデンブルクを巻き込んでいく陰謀家のペーペン、威厳あるが、結局は息子とパーペンの言われるままだったヒンデンブルクの描写が生き生きとして描かれており面白かった。歴史書でなく、物語調で書かれていて、また翻訳もこなれているのでスルスル読めた。ヴァイマル共和政からナチス体制への過渡期の大混乱を知るにはおすすめな本だと思う。

Posted by ブクログ

2020/01/30

・個々人の役割と偶然性を重視。歴史的因果関係を説明するにあたり、条件と原因、必要条件と十分条件を区別する。

Posted by ブクログ

2016/01/09

ヒトラーが首相に就任するまさにその直接的契機となった、1932年秋から1933年1月の保守派エリートたちの陰謀を、時系列的に解き明かした一冊。 ヒトラーが政権を獲得するには、1848年の革命の失敗、ナショナリズムの台頭、労働運動の激化、権威主義的文化、軍国主義の伝統、人種主義理...

ヒトラーが首相に就任するまさにその直接的契機となった、1932年秋から1933年1月の保守派エリートたちの陰謀を、時系列的に解き明かした一冊。 ヒトラーが政権を獲得するには、1848年の革命の失敗、ナショナリズムの台頭、労働運動の激化、権威主義的文化、軍国主義の伝統、人種主義理論、ヴェルサイユ条約、ハイパーインフレ、大恐慌・・・等の社会的歴史的情勢が重要な役割を果たしたことは間違いないが、これらはあくまでも「必要条件」。 1932年半ばから展開された保守派エリートの権力闘争・陰謀こそがヒトラーに政権を握らせた「十分条件」であるとの立場に立つ。 「必要条件」に連ねた社会的要因を強調しすぎるとそれは決定論的になり、ヒトラーという人間に政権を握らせたことの責任の所在がうやむやになる。あくまで人間の歴史は人間に責任があるというのが著者の歴史観のよう。 本書は本当に大半のページを1932年夏から1933年1月末までの出来事を、物語的に叙述することに割いている。 シュライヒャーの腑抜けっぷりとパーペンの暗愚がここまでじっくり読める本はほかにないかもしれない。 本書だけ読んでもナチスとヒトラー政権の政権掌握に至った理由の一面しか知ることはできないが、同時に、その最後の1ピースを知ることができる本だと思う。

Posted by ブクログ

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