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呆けたカントに「理性」はあるか 新潮新書

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2015/05/01 |
JAN | 9784106106200 |


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呆けたカントに「理性」はあるか
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商品レビュー
3.3
6件のお客様レビュー
非常にキャッチーな題名で、これまで読んだ数多の新書の中でもトップクラス。この題名を考えた編集者は天才と言える。というのも、これこそ「人類最大の謎&テーマ」であるかもしれないからだ。だが、部数において『バカの壁』とか『聞く力』に及ばないという事実が「新書は題名だけでは売れない」とい...
非常にキャッチーな題名で、これまで読んだ数多の新書の中でもトップクラス。この題名を考えた編集者は天才と言える。というのも、これこそ「人類最大の謎&テーマ」であるかもしれないからだ。だが、部数において『バカの壁』とか『聞く力』に及ばないという事実が「新書は題名だけでは売れない」ということの証左?なのかもしれない。 私は基本的にデカルト主義なので「良識(bon sens)はこの世のものでもっとも公平に分配されている。なぜというに、だれにしてもこれを十分にそなえているつもりであるし、ひどく気むずかしく、他のいかなる事にも満足せぬ人々さえ、すでに持っている以上にはこれを持とうと思わぬのが一般である。このことで人々がみなまちがっているというのは本当らしくない。このことはかえって適切にも、良識あるいは理性(raison)とよばれ、真実と虚偽とを見分けて正しく判断する力が、人々すべて生まれながら平等であることを証明する。(『方法序説』)」という立場を取るので、残念ながら呆けたカントには(真実と虚偽とを見分けて正しく判断する力がないという点で)「理性」はないと認識している。 とは言え、カントが終末期においても「礼儀正しさ」を失わなかったことは「義務論的倫理観」の現れであり、たとえ「理性」を失ったとしても「人間らしく生きること」は可能であるという希望があることを知ったのは大きな収穫ではある(そうではない事例がよく紹介されてウンザリしていたので・・・)。人間はたとえ呆けたとしても「功利主義」なんかに負けてはイケナイのだ。
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タイトルはあれだが、認知症患者に理性を認めることはできるか、また理性とはそもそもどのような能力なのかについて医学と哲学の両面から考察している著作。最後にカントの晩年の話がでてくる。認知症について考えるのにはよい本。
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日本神霊協会で大井先生からお話をお聞きしたことで読んでみました。 大変興味深くかつ参考になりました。
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