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住宅論 SD選書49
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 鹿島出版会 |
発売年月日 | 1970/10/05 |
JAN | 9784306050495 |
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住宅論
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'美しい響きをもった住宅をつくらなねばならない。それは現代社会のなかにおける住宅と住宅設計が見失ってはならない存在理由なのである。' '私はできるだけの努力をして演出しようといつも考えている。空間には無駄がなければいけないが、日常生活の無駄な物体の...
'美しい響きをもった住宅をつくらなねばならない。それは現代社会のなかにおける住宅と住宅設計が見失ってはならない存在理由なのである。' '私はできるだけの努力をして演出しようといつも考えている。空間には無駄がなければいけないが、日常生活の無駄な物体の存在には我慢がならない。なぜなら、無駄な空間は美しいが、無駄な物体は美しくないからだ。だから、そこに演出された空間は、もし仮にその家がいつも乱雑なら、完全に虚構の空間といえるだろう。だが、この虚構を社会の広がりへ持ち出すべきなのである。虚構の空間がもし美しいという評価を受けたなら、その家は社会的な存在となるからである。' '照し合せが必要なのは建築家自身の問題なのである。虚構性が幾重にも重なったものとしてしか存在しない作品がもしよい作品ならば、必ず実物もよい建築であるという対応関係を信じてよい。優れた建築ほどさまざまな優れた虚構の価値体系を生みだすものだ。桂離宮という具体的な例をあげてみればよい。桂離宮という虚構の空間は数多く今日存在し、それぞれがりっぱな価値をもっているのである。' '私は住宅を芸術であると主張している。その度に誤解のないようにつけ加えているのだがそれは造形という問題においてではなく、住宅設計と社会のかかわり合いのあり方において芸術であり、また芸術にならなければ存在理由がないという主張なのである。社会との回路をより広く用意しておくことは、だから、私にとって従属的な仕事ではない。マス・コミュニケーションによる伝達までが住宅設計の当然の仕事になるわけである。だから、私にとって虚構の空間は決して虚構ではないのだ。'
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篠原一男の深い考察と、好奇心の強さに惹かれた。伝統に対する考え方、設計とは武器を持ち、その時代の人々の心を表現することである。手段と目的を間違えてはいけない。
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