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探検家の憂鬱 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2015/05/01 |
JAN | 9784167903718 |
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探検家の憂鬱
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探検家の憂鬱
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商品レビュー
3.7
12件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【家の中で一日中過ごす憂鬱】という謎のテーマで本を探して手にしたら真逆の内容だった『探検家の憂鬱』(角幡唯介)。 行きたい場所があったのに台風接近による暴雨で行けなくなったのでこの本を読んで夜更かししました。クソゥ… そしたらなかなか面白い本に当たってしまった。 そして以下6点についていろいろ考えてました。 ❶【《〈フィクション〉or〈ノンフィクション〉という2つの立ち位置》の先にある旅のあり方】 →面白くしようとするとそれは〈ヤラセ〉になり、すぐに後者から前者になる。 〈情報を受け取る側〉からするとヤラセはすぐに気づく場合が多いだろうけど、〈情報を提供する側〉となると表現するのは難しそうだというのは何となくわかる。 そしてあと気になるのは《〈成功〉によるノンフィクション〉と《〈失敗〉によるノンフィクション》。 本の中では 「シンプソンはなぜ遭難をしなければ、面白い作品を書けなかったのだろうか。成功した登山は、なぜスリリングな物語になりにくいのだろう」 …という著者の疑問が書かれてました。 ❷【現代の〈冒険〉】 →令和の時代において〈冒険〉が残されているのはもはや〈宇宙〉しかないんじゃないかと思ってしまうなー。 ただ、〈世間が認める冒険〉と〈個人or少数グループが認める冒険〉って違うような気もする。 ……自分が何を良しとするかによるのかしら。 それを突き詰めたら【まだ達成されていない大きな記録がいくつか残された特殊な世界のパイオニア】になれちゃったりすんのかしら。 ❸【生と死】 →「本当の生は自然の中にしか存在しない」というのは生意気ながら何となくわかる。 ❹【経験談のわかりやすさ】 →この本の中で著者が3回表層雪崩に遭ってしまった事が書かれているのですが、 登山の教科書的な本よりすごくリアルでイメージしやすかった。 以下抜粋。 ◆ベルトコンベアーに乗っかった自動車部品のよう ◆規模の大きな表層雪崩に遭ったらどのような目に遭うかを知りたければ、コインランドリーに行ってドラム式乾燥機でも回してみるといい。私の体は乾燥機の中の衣類みたいに、自分の意思とは無関係にゴロンゴロンと回転し、落下する雪に弄ばれた。 ◆右手が外に出ている!この時の喜びは、おそらく雪崩に埋まって手が外に出たことがある人にしか分からないだろう。自分が死ななくて済んだと分かったのだ。 ❺【冒険や登山の意味】 →「冒険や登山というのは、(中略)危険な環境や状況の中に自ら進んで身体を放り込むことによって、外の世界と自分との距離や、世界における自分の位置を把握するための活動」 「自然の中に身を沈めることで感慨を得る、極めて個人的で内省的な行為」。 これも生意気ながら何となくわかる。 ❻【課題ありorなしの2つの苦】 → 「困難な課題を達成すればするほど計画の危険度は増してゆき、それに挑戦しなければ精神的な充足が得られない。一種の依存症のようないびつな精神構造は冒険家の業のようなものだ。」とこの本の中にはあって… じゃあ、「課題がある苦と、なくて〈自分何やったらいいんだろう〉と過ごす苦、どっちがいいですか?」と問われたとしたら… なかなか深い問題だなって思っちゃった。 ーーーーーーーーーーーーーーーー …と眠れなくなった2時〜3時にアレコレ考えて、 次起きた時には9時半になってて、 昨日ボルダリングをやったがために起きた腹筋筋肉痛に今耐えてます。イタイ…。 もう当初のテーマどうでもいいわ。
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面白かった。いつの間にか結婚して子供まで生まれていたんだな。 妻子があると、これまでのように好き勝手に「探検」はできなくなるだろうから、ある意味今後の活動に注目していきたい。
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角幡唯介のエッセーは彼のそもそもの文章力というか表現力の高さが分かる内容になっている。感性が少し一般の社会人と違うけど、イヤな感じじゃない。とても新鮮なものの見方に感心するとともに芯の強さに逞しさや柔軟さを感じてとても好きなライターだと思う。
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