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「共倒れ」社会を超えて 生の無条件の肯定 筑摩選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2015/03/01 |
JAN | 9784480016188 |
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「共倒れ」社会を超えて
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「共倒れ」社会を超えて
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
後半の一部を除いてやや観念的に過ぎる印象はあるが、いろいろと考えるきっかけにはなった。 「犠牲」とは本来交換不能なものを交換可能なものにすることを強いるもの、というのには納得。もっとも交換不能なものは言うまでもなく命だが、弱者は交換できない命をも「交換」することを強いられる。そ...
後半の一部を除いてやや観念的に過ぎる印象はあるが、いろいろと考えるきっかけにはなった。 「犠牲」とは本来交換不能なものを交換可能なものにすることを強いるもの、というのには納得。もっとも交換不能なものは言うまでもなく命だが、弱者は交換できない命をも「交換」することを強いられる。その究極が経済的徴兵制だろう。話がそれるが「犠牲」とは金のために命を差し出すことを強いるものと強いられるものという非対称的な関係をものを表す言葉でしかないのに、それに「尊い」がついたとたん、そうした非対称性が雲散霧消してしまうのは不思議でしょうがない。
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他者に対して寛容でない人が増えていると思う。寛容でないというよりも、存在を認めなかったり、理解しなかったり。もちろん理解なんて100%は出きっこないのだが、そういうことも含めて、存在する、ということは事実ではないか。なのに。 共に豊かに生きるべき他者とは誰か、ということを考える...
他者に対して寛容でない人が増えていると思う。寛容でないというよりも、存在を認めなかったり、理解しなかったり。もちろん理解なんて100%は出きっこないのだが、そういうことも含めて、存在する、ということは事実ではないか。なのに。 共に豊かに生きるべき他者とは誰か、ということを考える。その定義をしようとした時点で、社会から捨て置かれる者が出現してしまう。他者と言語で放すことが難しい知的障害者や意識や感覚のない患者、死んでしまった人、未来の人、動物、植物…。 いわゆる「思考実験」というのがはやった。生死をわける判断を、どっちがいい悪いとワイワイガヤガヤとやるやつだ。著者はそういう思考プロセスに意味を見出さない。 たとえば、トリアージを対応としては認める。死人を生き返らそうとして重傷者が死んでしまうのでは意味が無いからだ。しかしトリアージの倫理を問うこと自体が意味をなさないという。あくまで「対応」であり「倫理」の問題ではないのだ、と。 それから、「反原発」とか「反ヘイトスピーチ」とか、その一点でのみつながろう、というやり方には根本的な問題があるともいう。結果が出ればよい、というのではない。たしかに、そういう考えでは、どういう社会をつくっていきたい、というベースが共有あるいは議論もできない。 ようするに、やはり日本社会はずいぶんとリニアに、単線的になってしまっているのだと感じる。理解できない他者は排除する。自分でなんとか出来ない奴は排除する。 けど、「どうせ」変わらない、という考えが、この問題を肯定することになってしまう。 小さな不正を正すことも大事だけど、それによって大きな不正が見逃されると著者はいう。おりしも世の中は国立競技場の建設費問題に姦しく、たしかに無駄遣いかもしれないが、そういう問題よりも、弱者を見えないようにして切り捨ててきたことのほうが、比べ物にならないほどはるかに大きい。 なぜ国立競技場はあんなに話題になるのか。税金=「自分のカネ」という気持ちになって怒るのだろうか。その税金でつくってきたはずの社会保障がどんどん壊されていくことのほうが、多くの人にとってはるかに大きい問題なのに。「どうせ自分には関係ない」と思ったら大間違いで、一秒たりとも無関係な時間はないといってもいいぐらいだ。 重いが受け止めねばならぬ本。
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介護を考えるために。以下自分用メモ。 社会運動にかかわる上で肝要なのは、ある属性を持つ人びとを差別し、見殺しにするこの社会を、犠牲の構造の上に成り立つこの社会を絶対に許さないという思いと、いつの日か、そうした社会を変革することができるという信念 (教育とは)自分とは異質な生の存在を無条件に肯定できるようになるプロセス 交換不可能なものを交換可能なものに交換させ、(中略)交換を社会に埋め込んでいく装置が犠牲のシステム パーマカルチャー (支援への)多様なかかわり方。現場にかかわっていない人たちが支援の義務を負わずに済むようになっている構造が差別的 共依存 支援の関係が閉じることの危険性 何を存在とするかをあらかじめ定めておくことはできない。呼びかけられたと感じた時、そう感じた者の中でそれが存在として立ち現われてくる 正しさやよい行為が何を前提としているのかを探求するのが倫理学という学問 ゆるさsれざる行為において、倫理的な思考をいやおうなく引き起こすものがある。そこにおいて、事故の主体性や自由というものが現出する 複数の生の差異を理由にして、それが生きるに値するかどうかを決める思考を批判的に取り上げたい
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