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不妊治療と出生前診断 温かな手で 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/03/01 |
JAN | 9784062930253 |
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不妊治療と出生前診断 温かな手で
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商品レビュー
4.3
5件のお客様レビュー
自分の経験と重なり胸が詰まる。 不妊治療は独特の閉塞感と孤立でどんどん追い詰められていく。当たり前が当たり前でないことを知る。努力の無力さを知る。 妊娠できた喜びも束の間、今度は出生前診断で命の選択を迫られる。 アメリカや東京近郊だけの新聞上の話だと他人事のように考えていたら、地...
自分の経験と重なり胸が詰まる。 不妊治療は独特の閉塞感と孤立でどんどん追い詰められていく。当たり前が当たり前でないことを知る。努力の無力さを知る。 妊娠できた喜びも束の間、今度は出生前診断で命の選択を迫られる。 アメリカや東京近郊だけの新聞上の話だと他人事のように考えていたら、地方の個人産婦人科ですら浸透している現代。 不妊の問題、出生前診断の問題は社会構造と深く結びついていて、一方向から読み解くことが難しい。 この本では、命の重さが錨になって、その周りを取り巻く現状と個々人のストーリーが丁寧に描かれ、誠実で読み応えがあった。 出生前診断により命を選別する事について善悪で語る事は非常に難しいが、少なくとも生殖医療と経済が結びついて暴走する事だけは断固反対したい。
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2016年2月27日読了。「出産のいま」をめぐる強烈なルポルタージュ。冒頭から、終わりの見えない不妊治療に疲れきったカップルたちの絶望的な告白に喉がつかえるような感覚を覚える・・・。出生前診断の普及は不妊治療の増加と表裏一体で、出産のためにすでに多大なコストを投下しておりやり直し...
2016年2月27日読了。「出産のいま」をめぐる強烈なルポルタージュ。冒頭から、終わりの見えない不妊治療に疲れきったカップルたちの絶望的な告白に喉がつかえるような感覚を覚える・・・。出生前診断の普及は不妊治療の増加と表裏一体で、出産のためにすでに多大なコストを投下しておりやり直しが効かない、という妊婦側の切実な事情が背景にあるのだ、ということが理解できた。高齢化する前に出産できればいいのかもしれないが、適切なパートナーを見つけて・妊娠のために必要な身体機能が満たされていることが確認できて・子どもを持てるよう仕事など環境が整って、などの条件をそう簡単に若い頃に揃えることはできないよな・・・。一夫一婦制でない新しい家族のかたちも示されるが、そこに希望はあるのだろうか。
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信濃毎日新聞の連載まとめ。 産みたい人からはじまって、障害当事者や医者や血のつながらない子供を育てる人など、色んな人の話を聞いていく。 あとがきに、「中絶した人を責める論調にならないよう気を付けた」とある。 どの選択をした人も攻撃しないように、かつ「選ばれない子」を無視しないよう...
信濃毎日新聞の連載まとめ。 産みたい人からはじまって、障害当事者や医者や血のつながらない子供を育てる人など、色んな人の話を聞いていく。 あとがきに、「中絶した人を責める論調にならないよう気を付けた」とある。 どの選択をした人も攻撃しないように、かつ「選ばれない子」を無視しないように気を配って書かれている。 でもやっぱ私、親の人にやさしくなれない。 不慮の妊娠ではなく不妊治療なんだから妊娠する前に考えろよ!とか、自分で決めたのに「この子の寿命」とかしかたなかったみたいに言わないでよ!と思ってしまう。 子供のほうに感情移入してしまうのと、自分の年齢が親側になってきたから「できない」人に同情できなくなっているのと、どちらにせよ良くない見方になってる。 あんまりにも、「ゴール」のその後が見えていない人が多いように感じて、特にはじめのほうは読むのがきつかった。 だけどそこまで視野が狭くなるほど追いつめられてしまう状況も描かれるから、追い詰められた人たちを責めたい狭量な自分も嫌になる。 結婚して一人前、子供がいて当たり前、ひとりっこじゃかわいそう… 周囲の重圧がひどいのは地域にもよるんだろうけど、なんだか自縄自縛におちいっているようにも思える。 なんだか「(健康な)子供」が「まともな人生」のために手に入れなければいけないアイテムとして欲しがられているみたいだ。 後半の、選べる前に生まれた人たちや生きている人たちを見て、ようやく安心できる。 この本を読むあいまに観た『お熱いのがお好き』にとても癒された。 この本に出てくる不妊カップルみたいに追い詰められちゃってる人たちはあの映画のラストをみればいいのに。 出生前診断はもう学校の性教育で教えるべきだと思う。 妊娠しました障害児ですおろしますか期限があるので早めに決めてください、といきなり言われても判断なんてできるわけがない。 幸せな障害者やごくふつうの非血縁家庭や一人身の、生身の人たちがあまりにも遠いから、想像で不幸だと思い込んでる。 選ぶための知識や知恵がないままに選択肢だけ増やされても、実は選べる範囲はせばまってしまう。 付け焼刃で障害児を見学したって、苦労も喜びも表面的にしかわからない。 「選択の結果」を(往々にして的外れな)想像しかできない状態で、どんどん命が削られていくことを恐ろしく思う。 今までにつぎ込んだ費用(や時間や犠牲)が無駄になると思うとやめる踏ん切りがつかない。 これまったくおんなじことをギャンブル依存の人が言ってた。 ⇒『自殺』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4255007500 子供の人形(古くは本物の赤ん坊)を借りると子に恵まれるという風習は、 『赤ちゃん縁組』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4334038387にでてきたのと同じ。 人形じゃ代わりにならないんじゃないかな。
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